今日は2月22日で、猫の日です。にゃん、にゃんにゃん。猫が出てくる子どもたちのための本は、たくさんあります。
オープニングは楽しく。
●『ねこのピート だいすきなしろいくつ』エリック・リトウィン/作 ジェームス・ディーン/絵 大友 剛/訳 長谷川 義史/文字画 (ひさかたチャイルド)2013年
♪あかい くーつー かなり サイコー
あかい くーつー かなり サイコー
と歌いながら、進みます。
今度は、ブルーベリーの山が!
♪あおい くーつー かなり …
どんな状況でも、歌をうたって前向きなピートです。
でたらめに歌ってるんじゃないですよ、本の最後にちゃんと楽譜があるんです。すぐに、子どもたちもいっしょに歌い始め、ピートがどろんこの中を歩いたときは音量も大きくなり、最後はロック調になったりします! 子どもたち参加型の愉快な絵本です。
盛り上がったあとは、一休み。
●『なにをたべたかわかる?』長 新太(絵本館)1977年
ネコが魚をつかまえて、肩に担いで持って帰ります。その魚、近づいてくる動物たちを次々にパクリ!知らぬは前を向いて歩いているネコだけ。魚はそばに寄ってきた動物を食べるにつれて、だんだん大きくなっていきます。子どもたちはすぐに気づきます。でも、ネコは食べられないんだよね。最後はどうなった?
ちょっとブラックな絵本だけど、子どもたちに、結局、ネコは「なにをたべたかわかる?」って尋ねて、なにとなにとなにと…言ってもらうのも楽しい。魚だけじゃないでしょー!
佐野洋子さんも猫好きでしたね。『100万回生きたねこ』(講談社)1977年は少し大きい人の絵本だと思います。だから、子どもたちと読むのは、
●『だってだってのおばあさん』(フレーベル館)初版は1975年
ねこといっしょに暮らしているおばあちゃんの99歳の誕生日、ねこはケーキにつけるローソク99本を買いに行きますが、帰り道、あわてたので川にローソクを落としてしまいます。残ったのは、たった5本… 最初はおばあさんもがっかりしますが、5歳なんだからできるわ、と魚釣りをしてみたり、川を飛び越えてみたり!
微笑みが広がる絵本です。光村教育図書の国語の教科書(1年生)にも載っています。
その他に
●『わたしはあかねこ』サトシン/作 西村 敏雄/絵(文溪堂)2011年
●『ねこのずかん』大森 裕子(白泉社)2019年 第12回MOE絵本屋さん大賞2019 第9位
もおすすめです。
読み物では、
●『かわいいこねこをもらってください』なりゆき わかこ/作 トビイ ルツ/絵(ポプラ社)2010年
●『こねこのモモちゃん美容室』なりゆき わかこ/作 垂石 眞子/絵(ポプラ社)2007年
●『ぼくとニケ』片川 優子(講談社)2018年
今年度の全国読書感想文コンクールの課題図書(5・6年生)ですが、牧野 千穂さんの装画が何とも美しく、思わず手に取ってしまう本です。
この3冊は、読むと泣いてしまいますよ。
●『ねこのタクシー』南部 和也/さく さとう あや/え(福音館書店)2001年
ノラねこのトムはタクシー運転手のランスさんの家のねこになりました。ランスさんが足を骨折して運転できなくなったとき、トムは自分がタクシーの運転手になる、とねこのタクシーを作ってもらうのですが…
「ハンドルはついていますが、エンジンはついていません。エンジンの代わりに、トムが足をつかって走るのです。」(引用)
可笑しい!!
作者の講演を拝聴したことがあります。東京で猫専門のクリニックの獣医師でもある南部先生、犬は種類によって罹患する病気がだいたい決まっているけれど、猫はまだまだわからないことがたくさんある、だから、キャット・ドクターになったんだ、とおっしゃっていました。
昔から、私たち人間の近くで生き続ける猫たち、物語になりやすい存在だと思います。これからも。