今年は非常に調子が悪い川へ行ってきた。
お約束ポイントから入った。
かつては高確率で1本釣れた場所だが、今年は全く釣れないことが『お約束』となっている。
そして、今回も『お約束』に終わった。
岩撃ちエリアでもノーバイト。
ベイトフィッシュは跳ねてるけれど、バスから逃げる時の跳ね方ではない。
これも前回と同様だ。
続く瀬尻では、ニゴイのモジリが時々見られた。
それにしてもバスはどこへ行ったんだろう?
釣れる辺りで反応が無いので手当たり次第に投げてると、岩と川底の隙間にワームが入ったような感触の後、何やらモチッと重くなる。
( 食った? )
余分なラインを巻き取りながらロッドを立てる。
〈ぐんぐんぐん〉
( おお! )
( 久しぶりだ~!! )
更にグリグリ巻きながらロッドを持つ手に力を込める。
[ギリリリ・ギギギッ…]
岩にラインが擦れている。
これは多少強引にでも寄せるしかない。
立ち位置を変えながらロッドを操作すると運良く岩を躱せた。
スピードはイマイチだが重みのある引き。
抱卵したメスのファイトだ。
やっとここでプリメスがきてくれたか。
これは確実に水揚げしなくては。
ラインのダメージを心配してドラグを緩め、慎重に寄せる。
ここらで反転猛ダッシュ、という距離になっても魚は大人しい。
いつもより優しく寄せているからか?
魚との距離が視認できるまでに縮まった。
( ! )
大きい。
そして細長い。
(何だよ、もう)
リーダーには擦れた痕が見て取れる。
ラインブレイクに注意して浅い所へ移動し、砂地に引きずり上げた。
そう、上がったのはニゴイさん59cm。
最近は全く何も釣れなかったのだから、ニゴイさんでも感謝しなければ。
少しの間とはいえドキドキさせてくれたし。
リーダーを結び直して続行。
しかし、その後は梨のつぶて。
この時期は夜明けが早いので、どうしても寝不足出撃になる。
そのツケが回ってきてダルくて眠い。
何か食べれば元気になるかも。
いったん車に戻った。
おにぎりを食べたら少し気力が回復した。
(よ~し)
眠いけど、あと少し頑張ってみよう。
お約束ポイントの対岸に入る。
ここも今年は釣れていない。
それでも一応チェックはしておかないと。
川のスモールマウス釣りは、色々な所を回るのが魚を手にする近道だと思う。
しかし、釣れる所と釣れない所が分かってくると、今度はダメ元チェックが面倒になってくる。
過去に釣れてた所であっても、地形変化のように明らかな原因で釣れなくなると、余計に調査が億劫になる。
ここはそんな場所だ。
だから前回はスルーしてしまった。
流心際は反応無し。
立ち位置より下流側、岩盤の中州を縫う流れが合流する付近へキャストすると、
〈ヌーン〉
と重くなった。
(落ちパク!)
合わせるとドラグが鳴いた。
ニゴイとのファイト時に緩めたままになっていた。
そのためフッキングの手応えはイマイチ。
(バレてないかな?)
ドラグを締め直してグリグリ巻くと、重さが増してきた。
そのまましっかりロッドを曲げる。
〈タパパーン!〉
魚が川面から跳躍、半回転して着水。
(小さいか)
でも本命だ。
川の流れとは逆方向へ寄せるのでロッドに掛かる力がマシマシになるのは分かるが、それを考慮しても余りが出るくらい力強い引きだった。
砂地に引き上げた直後、フックが外れた。
危うかった。
小さくても久しぶりに本命を水揚げできたのでメジャーシートに乗せて撮影。
35cmだ。
このサイズが釣れるということは、もしかしたら群れで来てるのか?
期待してしまったが、続くのは無の時間。
おにぎりパワーも底をつき、再びダルネムになってきた。
(本命釣れたからまあ良いか)
少し寝なければ帰路の運転が危ういものになる。
車に戻って睡魔に身をゆだねた。
結局、睡眠欲を満たしたら2時間くらいが過ぎており、風が強くなっていたこともあってそのまま帰途についた。
本命が釣れるには釣れたけど、川はまだまだ厳しい状況だ。
時々通りかかる軽トラのオッチャンや鮎師も言ってたけど、今年は水温が低いので良くなるのはまだ先じゃないか、ということだ。
鮎師は水温が上がる午後2~3時に急にバタバタッと釣れたとも言ってた。
オトリをバスにやられるというから、スモールマウスも居るには居るんだよね。
しかし、今後本当に良くなっていくのかな?
これも釣れないことと関係しているのか?
来るのが遅れてるだけなら良いけど、アイツ、無事でいるのかな?