ごくまれに載せる仕事ネタです。
スターターは回るけどエンジンがかからないという相談のお電話をいただきました。
軽自動車では、短距離だけ乗ってエンジンを切ると、次に乗る時にかかりにくくなることがしばしばある。
よくあるパターンとしては、
1.弱ってきたバッテリーが出先で力不足になる(軽でなくても起こりうるが、やっぱり軽が多い気がする)
2.始動時に燃料が濃い目に出るので、チョイ乗りを繰り返すうちにプラグがかぶってエンジンがかかりにくくなる
この2つ。
話を伺うと勢い良くスターターが回るのでパターン1ではなさそう。
パターン2の場合はコツが必要だけどエンジンがかかることも多い。
エンジンが電子制御になっても年を重ねると色々とズレが出てくるのか、チョイ乗りが多い車ではパターン2も時々発症する。
パターン2は大抵寒い時期に起きるけど、この時期でもあり得ない事でもない。
近くだったのでさっさとエンジンかけて終わらそうと行ってみると、パターン2でもなかった。
燃料がエンジンまで来てないようだ。
燃料ポンプかポンプリレーか?
結局引き取らせていただくことになり、ダイアグを見ようとすると、
( ??? )
エンジンチェックランプが点灯しない。
(んなバカな)
普通にキーをONにしても点かない。
「コンピューターがいかれたか!?」
それともリレーの作動不良か?
自分がキーをオンにしてメーターを見て、工場長がエンジンルーム助手席前のヒューズボックス内のリレーを細いドライバーの柄で軽く叩いて刺激を与えていると、
「あっ!」
その中の1つを叩いた時にエンジンチェックランプが点灯した。
原始的ではあるけれど、物理的に作動不良を起こしてる時には結構有効(笑)
(良かった良かった、これならかかるだろう)
ここでキーを捻ると無事にエンジンがかかった。
下の画像でヒューズボックスの右下に抜いてあるのが作動不良を起こしたやつ。
念のため、他の青2つも抜いて調べたら、エンジンチェックランプが点かなくなるのはこのリレーを抜いた時だけだった。
なるほど、だからエンジンチェックランプも点灯しないし、ダイアグも表示しなくなるんだ。
交換するのはリレーだけでOK。
燃料ポンプやECUが壊れた訳じゃなくて本当に良かった。
お安く済んでお客様も喜ばれると思う。