最後の夜!?からの・・・ | ガブラの小脳梗塞体験記

ガブラの小脳梗塞体験記

2009年8月29日に小脳梗塞で倒れました。医療センタ-に2ヵ月、回復期リハビリテーション病院に5ヵ月入院。退院後も後遺症やバランス障害に悩みながら、現在も維持期のリハビリに奮闘中。今それを振り返り色んな体験談や思いを綴っていこうと思います。

思うに、世の結婚を意識したアラサー女性は、契約社員など


そういう対象にはまずしないだろう。絶対ないな。


うん、間違いない。


その上、安月給で中途半端な障害者でなんの取り柄の


ないおっさんなど考えられないであろう。


木曜の夜、彼女に会うまでの私のマイナス思考は膨れ


上がる一方でした。


私が契約社員であることをカミングアウトしたあと


彼女の答えがこの日出ないにしろ、この夜が最後の


つもりで、誠意をもって、また今まで以上に楽しませて


あげようという思いで接しました。


食事も普段行く回転寿司ではなく予約しておいた


普通のお寿司屋に連れて行きました。


この日の彼女はこれまで以上に笑顔も多く、食事中も


盛り上がり喜んでいました。このあと彼女の気持ちを一気に


冷ませ、不安にさせることを告げないといけないと


思うと切なく感じ、カミングアウトせずこのまま付き合って


しまおうかと、悪魔のささやきも・・・・。


屈託のない彼女の笑顔をみると裏切るような気持ちに


なっていました。


お寿司屋を出た後は海の見える港へと、車を走らせました。


この日に限って、彼女のテンションは高め、自分もブルー


な気持ちを押し隠し、オヤジギャクを連発。普段スルー


する彼女が反応してる( ̄ー ̄;


そして、錦江湾の大海原を前に車を止めしばらく


たわいのない話をし、一瞬沈黙が訪れた時に


勇気をもって「ところで、話変わるけど実は自分・・・」


切り出しました。自分の心臓の鼓動をこんなにも感じた


ことはありませんでした。


今の収入など全てを告げたあと、黙り込んだ彼女の顔を


覗き込みました。


すると、なぜかニコニコしたままでした。( ̄□ ̄;)!!


そして彼女の口から


「契約社員で何か問題があるのですか?


今の時代正社員の方が少ないのではないですか?


それに体を壊してから以前の会社辞めたのだから


しょうがないですよ。働けるだけで十分で


はないですか?私も給料少ないですよ」


私は何か込み上げるものを感じ目頭が熱くなりました。


その後しばらく何を話したか覚えてません。


知りあって二ヶ月と少し、今まで告白などせず付き合って


来ましたが、私はあらためて彼女に好きであることを


告げ、これからも付き合ってほしいと告げました。


彼女は「これからも、よろしくお願いします」


言ってくれました。


小柄な彼女の大海原のような広い心に


包み込まれたような一夜でした。


私は色んな意味で責任を感じ、彼女を大切にしようと


誓いました。