ある日汚い言葉を浴びせられて
全身が泥水でずぶ濡れになる
でも僕はその日鯖の味噌煮を食べて
茶色ばんだ服も一緒に呑み込んでしまう

昨日はテレビの向こうで誰かが死んでしまって
代わりに誕生日を祝ってもらう僕は
チョコレイトのバースデーケーキを食べて
赤い果物もいっぺんに呑み込んでしまう

今日はバンクーバーから来たらしい外国人の道案内をして少し遅く帰宅する
一人暮らしの部屋でブンブン唸っている冷蔵庫から
スライスチーズを引っ張り出して
感謝と一緒にパンに挟んで呑み込んでしまう

明日はきっと駅前の中華屋で
地元の友達とチャーシュー麺を食うし
連休は家族の所で母親の手料理を食う

生きることはきっと食べることで
食べることはきっとそういうことだ


夜3時過ぎ
街の暗闇を抜けて
つむじ風が飛ぶ
知ったようなこの町を
23秒で駆ける
知らなかったこの町の
暗い路地を通って
埋め立てられた川の
暗渠の奥 秘密の街 音楽の海
流れるシャンパンの河に
ドラッグが溶けて行く
からっぽ男 尻軽女 あんたは何よ
社会のゴミがプレス機で固まる
シャンパンの河を流れる
音楽の海に沈む
暗渠を進め
路地裏のディランが
つむじ風の中で
答えを探す
知らない町へ
風が飛ぶ
本当は弱虫の小説を書いてたけど、詩にしてもいいのかなと思う。

今度は弱虫のスケッチもしてみようと思った。