あなたが笑っている
陽射しの中で笑っている
春のそれはサラサラした粒子みたいに
あなたの身体の表面を滑っている


私は雲だ

まだ夏にならないのに
生まれてしまった入道雲だ
こんな季節だから
女々しい日差しは私の体に遮られて
大きな影ができてしまう


女が笑っている
あなたの前で笑っている
笑い声はヌラヌラした液体みたいに
貴方の身体の中へ入ってゆく


私の影が

まだ夜にならないのに
生まれてしまったこいやみが

みんな食べてしまう
陽射しも笑いも私の影に遮られて
あなたはそこで生きて行く

だって
ねえ、そうでしょう
毒の光も粘着質のゾルも無い
静かな私の影がいいでしょう
だから
あなたはここで生きて行く
広い広い広い広い世界だってのに僕は
唯だ唯だ唯だ唯だ独りの夜に沈んでる
どんなどんなどんなどんな子供だってきっと
まだまだまだまだ独りの夢にひずんでる

その愛だか絆だかがどれだけ真面目な本物だって
繋がって環になれば中と外とができんだろう

誰だって知ってた答えだったろ
答えなんて誰だって知ってたろ

でかいでかいでかいでかい繋がりってむしろ
あれこれあれこれ一人の世界抱えてる
独り独り独り独りで繋がってなくて
唯だ唯だ唯だ唯だ幸せの中浮かんでる

誰だって知ってた答えだったろ
答えなんて誰だって知ってたろ

夏が始まる前に
唯だ唯だ唯だ唯だ唯だ唯だ唯だ唯だ一つであれと願う
まだまだまだまだまだまだまだまだ独りであれと願う
満月の夜は女の子もそんな気になるんやって
月の引力がどうとか、潮位と似たような感覚かな
こんな話もたまにはいいでしょう

今日は月が遠いね
明るく大きく見えるけど
なんでかな、遠く見えるのが不思議やね

秋の空は高いって
あれも空気が澄んでるから高くまで見えるだけで
地球の大気は薄くなる時期なんだって
だから本当のところ低い空見てんだよ

なんか14才くらいの時を思い出すんだ
彼女綺麗だったな
結局あの頃からもうずっと
誰かが綺麗だとか単純に、思わない
そうじゃなくて
今も彼女が好きさ
ずっと彼女が好きさ
遠い記憶だけ変に現実的やね
僕の変な関西弁もあの時のまま

ああ、今日の月は本当は近いんだって
何かで君も知ってるでしょ
きっとあの月のせいでこんな事考えるんかな
寒くなったし部屋に戻ろうよ
君の肌はあったかいのに
やっぱりあの月のせいなんだけど

アポロで行くのは疲れるから
いつか月がこっちに来たらいい
地球と月がぶつかることだって、きっとあるじゃない
君じゃなくて
僕は月の肌に触れたい
ごめんね
本当に馬鹿だけど
今も彼女が好きさ
ずっと彼女が好きさ