地上に出られたはいい。

 

 

 だが、そこはもう僕の知っている世界では無いようだ。

 

 

 なぜそれがわかるって?

 

 

 

 想像してみて欲しい。

 

 

 朝いつものように起きてみたら、すっかり世界が変わっている。

 

 

 窓の外は確かに、確かに知っている景色のはずだが、様子がおかしい。

 

 

 

 具体的には、木々や草花が抑圧から解放されたかのように生い茂り、遠くまで見渡せたはずの景色を遮っている。

 

 

 外に出て見ると道路は荒れ果て、陥没したり崩壊したりしていて自動車なんかまともに通れやしないだろう。

 

 

 自転車などもってのほか。

 

 

 歩いて行くのですら苦労しそうで、近所のコンビニまでサンダルで歩いて行くようなそんな感覚で出かけるときっとケガをしてしまう。

 

 

 そして、肝心の他の人達は何処へ消えたのだろうか。

 

 

 

 街全体はしんと静まり返り、気味が悪いのは鳥の声すらしない。

 

 

 するのは風になびく木々や草たちが擦れるような音ばかり。

 

 

 

 まるで自分たちの身勝手な美観や野良の類の種の制限を押し付ける人間たちから解放されたことを喜んでいるようである。

 

 

 

 

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※この物語はフィクションです。登場する人物や団体は実在する人物や団体とは一切関係がありません。

 

※この作品は2026年4月20日にnote.comに掲載したものです。

 

 

 

 何人も何人も存在する自分、そんな世界がまかり通って良いのか。

 

 

 良いも何もそうなっているのだからどうしようもなかった。

 

 

 倫理がどうのと訓垂れたところでどうにもならない。結局どうあがいても支配される側に居るのだから。

 

 

 第一、誰に言い聞かせる?自分より弱い存在に訓垂れるしかない。

 

 

 あまりにも不毛だ。

 

 

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※この物語はフィクションです。登場する人物や団体は実在する人物や団体とは一切関係がありません。

 

※この作品は2026年4月13日にnote.comに掲載したものです。

 

 

 人類が生み出した技術はひそかに行われていたゲノム編集に留まらず飽き足らず、好ましい人間のクローンを作り出すところまで来ていたらしい。

 

 

 一昔前ならば、倫理がなんだと事が露見すれば大騒ぎだっただろう。

 

 

 しかし、人間とは一度手にした力は試してみたくなるもの。

 

 

 今居るこのだだっ広い施設が緊急事態のために作られたものなのかと考えればなるほど、それにしては良く出来すぎている。

 

 

 そもそもその研究施設としても兼ね、露見しないようにひっそりとその技術を磨き、長きにわたって裾野を少しずつ、少しずつ広げてきたのだ。

 

 

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※この物語は2026年4月6日にnote.comに掲載したものです。

 

 

 

 近所のわりと有名なスポットにて。

 

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 これでもかっと訴えるように思い切り咲いている具合がかわいい。

 

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※この記事は2026年4月3日にnote.comに掲載したものです。