↑のつづき。
さてさて、無事に天の岩戸から出てきたアマテル大御神。
そして、罪人となってしまったソサノヲの裁判が開かれることになった。
数々の罪を重ねてしまったソサノヲの咎(とが)は、合計で千座(くら)を越えた。
この時代の罪の重さの基準は大体こうなる。
●九十座=所払い
●百八十座=流刑
●二百七十座=世間との関わりを一切禁止
●三百六十座=死刑
つまり、千座以上とは、死刑3回分に匹敵する程の大罪ということ。
死刑より重い罪とは、死刑の前に髪を引き抜き、爪を剥ぐなどの拷問を加えるという恐ろしい罰である。
しかし、そこに救いの手を差しのべる者がいた。
セオリツ姫である。
思えば、セオリツ姫は、ソサノヲに妹ワカ姫ハナコを殺されてしまった。
ワカ姫ハナコの話は↓をご参照あれ。
セオリツ姫からすると、本来ならソサノヲは最も憎むべき存在。
しかし、セオリツ姫は、
「ソサノヲの命を奪ったところで、妹は浮かばれる訳ではありません。ソサノヲが罪を背負い、生きながら償いの努力をすることこそが、妹ハナコの恨みを解くことになるのです」と言い、周囲を説得したのだ。
セオリツ姫の必死の説得は重臣たちの心を動かした。
また、すでにソサノヲは様々な拷問を受けていた為、その罪を三百座に減刑し、死刑の次に重い罰が与えられることになった。
戸籍抹消
人格剥奪
高天原追放
日神アマテルの弟といういわゆる皇室の立場から、下民となり、獣同然の放浪生活を余儀なくされる。
監視の目の元、更正が認められるまで放浪生活は終わらない。
※死刑よりはだいぶマシではあるが。。
さて、そんな家亡き子となったソサノヲだが、行き先だけは自分で決めることが出来た。
ソサノヲは、以前働いていたネ邦に特別な思い入れがあった為、行き先をネ邦に決めた。
そして、
ネ邦への道すがら、姉である『ワカ姫ヒルコ』への会見を申し出たのである。
そうです。
ここからは正史とはひと味違う『誓約(ウケヒ)』のシーン。
『誓約』は、天照大御神と素戔嗚尊の間でおこなわれるお話。
しかし、ホツマツタヱでは、
『ワカ姫ヒルコ』と『ソサノヲ』によるものであったのです。
つづく。
ではまた❗
参考資料↓
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