ショートストーリー 第七話。 | SHOW-ROOM(やなだ しょういちの部屋)

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「実は私、夜バイトしてるんです。」

「バイト?何のバイト?」

「銀座で(笑)・・・。」

「銀座?ホステス?」

「はい、平日は毎日。」

ナント!衝撃的な。

「じゃあお客さんからたくさん誘われるでしょ?」

「ええ、平日は殆ど毎晩同伴が入ってて・・・。」

「アフターとかも?」

「アフターはお断りしてます。終電で帰らないと昼間の仕事がキツいんで。」

ショックだった。

なぜか佐伯が遠い存在になったような気がした拓也だった。

「じゃあ、お客さんでカッコいい人いっぱいいるでしょ?」

「そうでもないですよ。お客さんはおじ様が多いし、お客様はお金にしか見えませんから。」

またまたショックな言葉が。

自分の中で何となくテンションが沈んでいくのを感じる拓也だったが、まだ好きな気持ちは変わらない。

「日曜日はゆっくり寝ていたかったんじゃない?すいません、誘ってしまって。」

「いえ、大丈夫ですよ。土曜日はゆっくりできますから(笑)」

「休日とかもお客さんに誘われたりしません?」

「あぁ、それはありますね。お断りしてますけど(笑)」

もし良かったら次の日曜日もと誘いたかったが、なぜか言葉が出ずにその日は終わったのだった。


〜つづく〜