皆さんこんにちは。
今週に入り、ようやく〈優しいスピッツ〉を観ました。私は映画館で🎥すでに2回観ていますが、やはりいいですね🥴
このDVDを観てまたパンフレットを読みたくなり、棚から引っ張り出してきました。
昨年記事にしましたが、パンフレットに寄せられた松居大悟監督の冒頭の文章は非常に素晴らしいです。お持ちの方はぜひ一読されることをお勧めします🎵
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240704/00/nodo5256/e3/52/j/o0869108015459050769.jpg?caw=800)
そんな松居監督が手掛け、WOWOWの企画により2021年10月に撮影された【優しいスピッツ】。
そして、その1年4ヶ月後に合同会社ムラプロの村川僚さんをディレクターとして撮られた、松居監督とスピッツメンバーによる映画感想の撮影記録である【アフタートーク】。
さらに今回加わったものとして、〈優しいスピッツ〉の構想〜撮影の周辺を深く追った、同じく村川さんによる撮影記録である【メイキング】。
本記事は〈優しいスピッツ〉を中心に、この映像作品3点について触れた内容となります☺️
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
◉優しいスピッツ
セットリストは以下です↓
楽器チェンジでもカメラはストップしませんし、照明暗転などもありません。
メンバーが軽く雑談をしたり、次の曲のフレーズを各々さらったりしながら静かに撮影が進みます。
「皆さんこんにちは!」というようなMCも当然なしです。
これは、大勢に見せるために華やかにショーアップされた〈よそ行き〉の映像ではありません。
ですが、その演奏は〈観客に聴かせるため〉の本物のスピッツの音です。
まるで、特別なプレゼントに当選して、自分1人だけのためにスピッツが演奏してくれる権利を手に入れたかのような感覚になります🥰
全スピッツファンの夢なんじゃないかな?
・・・・・・・
オープニング曲の〈つぐみ〉は光に溢れた中での演奏です。部屋で一番大きな窓がマサムネさんの後ろにあり、そこから斜めに差し込む朝の光で部屋全体が明るくなり、始まりを感じさせます🌸
メンバー皆さんはまだ撮影に慣れていないようですが、それは観ている我々も同じです。
カメラもそれを承知しているかのように、やや遠くからの遠慮がちなアングル🎥です。
演奏が進み、4曲目の〈今〉がアップテンポのため、ようやく「静かにしていなくて、自由にしていいんだな…😙」という雰囲気になります。
和む雑談などをひとしきりしたあと、5曲目は〈Holiday〉です。
これは…すっごくいい😆!!
カメラは、メンバーがいる部屋の入口から中をそーっと覗き見する視点👀です。松居監督が「こんな感じに撮りたい」とおっしゃっていた形ですね。
カメラ(=観客)からは、大きな窓を背にしてマイクスタンドの前に立つマサムネさん🙂✨と、その隣の田村さんしかほぼ見えません。
カメラがマサムネさんを狙うと、ちょうど窓からの鋭い真っ直ぐな光がマイクスタンドのバーに当たって乱反射します✨
そんな幻想的な映像にかぶさるように、
あの禍々しくも美しい〈Holiday〉を歌うマサムネさん🙂✨の甘い声が…
マサムネ「♪朝焼けのかーぜ〜にー」✨✨
キラキラ…キラキラ…✨
ああ…♥
死んでしまいそうだわ…😍
もうね、きらめいているのですよ…
本当に、とても美しいです…🥺
ああ綺麗。ああステキ。ああもう、ずぅぅーーっと観ていられます🥴…。
この外見を持つ人が、あの曲を作って、あの歌詞を考えて、そしてこの声で歌うのです。
私「このDVD買ってよかったな…🥲」
6曲目は〈空も飛べるはず〉です。
1番の終わりで、ギターを弾くマサムネさんの手元が映ります。
ライブと違い部屋が明るいため、指先や手首がよーく見えるのです♥
私「(…一時停止し、ウットリ…🤤)」←みんなもやろうぜ😍!
時刻が正午に近いのでしょうか。
陽が高く昇っているようで、その陽射しが庭に面した大きな窓のガラス全面を真っ白に輝かせています。
その光を背負うようにして、ダークな色の衣装のマサムネさんがマイクスタンドの前に立っておられます。この衣装、襟元が詰まった直線的なカッティングの薄い生地のシャツで、マサムネさんに大変お似合いです🥴
マサムネさんの端正な顔立ち&ほっそりした身体つきをより一層際立たせておられます。
私がいやらしいわけではありませんよ🤨?
衣装さんと私が同意見なだけです😆!
***
私「う…薄い生地に包まれた華奢なミスターマサムネ🙂✨めっちゃサイコーー♥(きゃぴー🤩!)」
衣装さん「ぐはー🤤」←言わないって
***
休憩後、おそらく夕方に合わせて再開します。
(※日中の太陽光や夕方・夜などのように、外の光を曲に合わせたいため、休憩時間を設けて調整しながら撮影したそうです)
〈夕焼け〉〈雪風〉など土地や時間を感じさせる曲が続きます。
そして〈ガーベラ〉を演奏する頃はすっかり日が沈み、夜になっていました。
曲に合わせた照明で、薄紅色に部屋が染められます。
そこに、おそらく窓から見える外の闇を引き入れる色として、寒々しく孤独な青色の照明も使われます。
その冷たく深い青色の中で、マサムネさんが思い詰めたようにガーベラを歌うのです🙂✨
マサムネ「♪ガーベラ〜✨」
何か私、哀しいことがあったんだっけ…。
切ない気持ちになります😔誰かにぎゅっとしてほしいです。
ギターソロも素敵です。テツヤさんカッコイイです。
そしてラストの〈運命の人〉。
音源ではなくライブバージョンです。マサムネさんのアコギの音が明るく響きます。
私はこの曲、音源バージョンのほうが好きです。だってドラマチックだから♥
でも、今回の演奏の締めとしてのこの曲は、ライブバージョンでぴったりだと感じました。
アコギのジャッジャッ🎵という弦を弾く音のお蔭で、こんな近くで、まるで私だけのために演奏してくれたかのような、〈そこにいるアナタ〉に向けた運命の人でした。
◆◆◆
この素敵な〈優しいスピッツ〉。純粋なライブでも、完全なる映画でもドキュメンタリーでもないと銘打たれています。
「“見たことないスピッツ”の作品を目指す」
「ライブだけど物語のように撮りたい」
「映画のワンシーンのようなライブ映像を作りたい」。
では、これは一体何なのでしょうか🤔?
ライブとは、そこに生身だからこその息遣いがあり、体験の共有があり、感情的な記憶が生まれます。これを反芻するうちにかけがえのない思い出となるのがライブです。
その熱量を伝えることを目的とするのが、ライブ公演を収録した映像ですね。
一方で、映画とは何でしょうか。
それは、監督の強い想いの具現化です。監督の思い込みがない映画など存在しません。もしあるとしたら、それは単にカメラを無駄に回しただけの大衆へのおもねりです。
この〈優しいスピッツ〉には、そのコンセプトから始まり、隅々にまで松居大悟監督の想いが詰まっています。
監督はありのままの、初対面のリハーサルスタジオで感じた、
【スピッツというバンドの絶対的な音楽✨】
を、我々観客に届けたかった。
だからこそ、いかにも映画的といった演出は避け、普段のスピッツを存分に引き出せるようなカメラワーク、照明、配置、構成を考えた。
すべては自然に任せているようでいて、全くそのようなことはありません。
国指定の重要文化財である旧双葉幼稚園園舎という特別な雰囲気を纏う空間において、どうしたら自然体のスピッツを観客に見せられるかという演出が細かくなされているのです🧐
〈空も飛べるはず〉でマサムネさんの背景の自然光が強く柔らかく輝いているのも、
リハーサルスタジオにおける松居監督の緊張と喜びが入り交ざった視点のような〈Holiday〉のカメラワークも、
〈ガーベラ〉演奏時の青い照明がほの暗く、沈みゆく太陽の赤色と夜の始まりの藍色を思わせ、この曲調の孤独を増幅させているのも、
すべて監督がそう観客に感じさせたいから、そのように見えるように作り込んだものなのです。
私自身で見つけて感動したつもりでいましたが、監督がそのように見せて下さっていたのです🥺✨
〈優しいスピッツ〉は紛れもなく、
【松居大悟監督の作品】です。
それを映画として鑑賞し、理解し、滋味のある部分はゆっくり落ち着いて咀嚼し、自分のものとすることができる喜び。
一方で、嵐のように過ぎ去ってしまい細部を記憶に留めておくことの困難さが惜しまれる、素晴らしいライブだからこその臨場感。
DVD/Blu-rayといった映像媒体の形になった本作は、その両方が叶うのですね🥰
◆◆◆
◉撮影記録:アフタートーク
これ、松居監督が道を歩くときに背景にチラッと見えるの、原宿駅の旧駅舎ですかね? 違うかな🤔?
原宿駅から渋谷までって普通に歩けるから、撮影場所はもしかしたら事務所かな?
そんなミーハーなことを考えながら観ました😅
スピッツメンバーが松居監督に質問をしたり感想を言ったりする、そんな映像です。
〈メイキング〉に収められている初めての打ち合わせよりも、ずっと打ち解けたよい雰囲気です。
歓談が終わったあと全員席を立つのですが、マサムネさんは椅子をちゃんと元に戻していました🙂
可愛いッス😆!
〈優しいスピッツ〉の感想が思いのほか長くなりすぎたので、ここはこれぐらいにしておきます💦
◆◆◆
◉撮影記録:メイキング
リハーサルスタジオの様子が見られたのはよかったですよねー♥非常にスペシャル感があります。
ミスターマサムネ🙂✨のTシャツはあいみょんのツアーTシャツでした。
あれ? ライブ会場の物販にガチで並んで購入しかけたけど売り切れたんじゃなかったっけ?
も、もしやあいみょんから送られてきた🤨?
私「あいみょんめ、嫉妬ぉぉーー! ギター弾けて歌うまくてグングン可愛くなっててそりゃ売れるの納得だわの曲かけるぐらいで、調子にのるなよ! わ…私なんてマサムネ教🤩ーー」←もうやめとけ
マサムネさんはスタジオでも、最初から速攻であの声・あの歌い方なんですね!
マジ驚愕😆!
私「うおぉぉぉーー❤き…聴きたい聴きたい、この部屋に今すぐ乱入して、こ…これを聴きたいぃぃーーッ😍!」
(※皆さんも絶対そう思いますよ!)
あとね、テツヤさんとの…
***
テツヤ「次はお寿司だね😎!」
マサムネ「お寿司…? ああ、〈大好物〉ってことね…感度が悪くてすみませんねぇ✨」←ナイスな返しができなくてムッとしてるマサムネさん🙂✨
***
↑これ面白かった 笑
自分は田村さんにポチャッコのカプセルトイの話なんて聞いてもらってんのにねー🤣
(※田村さんはポチャッコに興味ないだろうに…)
態度悪いマサムネさんてあまり見られないから、とても楽しかったです🎵
はしゃぐでもなく、ツンケンするでも、付き合い長すぎて飽きているでもない、この心地よい空気感&距離感。
まさにここから、スピッツの音楽が作られていることがよーくわかりました🥰
・・・・・・・
〈優しいスピッツ〉は見せない部分の編集こそがピシッと効いていました。何を見せるかより、何をカットするかのほうが作品のセンスが問われますよね。
一方〈メイキング〉はドキュメンタリー制作のプロである村川さんが作っているため、そこも見せちゃってダイジョブ😳? というところまで上手に踏み込んでいます。
田村さんはこの〈メイキング〉において、初打ち合わせ段階からきっぱりと戸惑いを口にしています。
今回の企画は正直よくわからない。自分にとってライブはお客さんありきだと。
これは非常によかったです。
あのふわっと和んだ空気の中で、しかもカメラも回っている中でのこの発言。
ご自分の気持ちを〈なかったこと〉にしない田村さん。譲れないものを持っていることが伝わってきます。
その一方で、スタッフさんが和むようなことを言って笑わせたりしている田村さんもきちんと映してくれています。ご自分の気持ちだけではなく、いつも周りを見て下さっている方ですからね🎵
誠実な造りのドキュメンタリーに感謝です🙏
◆◆◆
最後に、気になったことを1つだけ。
松居監督は〈優しいスピッツ〉について「説明をしすぎないようにしたい」とおっしゃっていました。
けれど、パンフレットに載せて下さった監督の台本は説明しすぎ…ではないのかしら🙄?
あれはつまり演出の〈解答💡〉です。
様々な演出意図の答え合わせができて嬉しかった反面、すべてつまびらかにされてしまい、ちょっと残念です😔💦
観る人自身に解釈を委ねるグレーな部分があってもよかったように、私は思います。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
お読み下さりありがとうございます😊
いやー。購入した皆さん。よかったですよねー♥
あの旧双葉幼稚園をロケ地として押さえたところがまずイケてますよ。WOWOWさんの発案なのかな?
これはきっとどなたにとっても、間違いなく素晴らしい映像作品です☺️
間もなくスキマフェス、そしてあいみょんですね。
私はライブレポが苦手で、記事を作るのが非常に遅いです😣💦
夏🍉が終わるころまでにはアップしますので、どうぞ気長にお待ち下さい。
そして、気が向いたら読みにいらして下さいね〜
それでは皆さんご機嫌よう。
グッバイちゃおちゃおー🎵
●本記事を読むための参照記事
・去年書いた雑な記事↓
・パンフレット持ってる方は松居監督の文章をぜひ読んで下さいね↓