「ディス・イズ・ザ・デイ」
津村記久子
コレの続きです

第11話
「海が輝いている」
出てくるチーム
アドミラル呉✕カングレーホ大林
核となる人間関係
退職後、広島に戻ってきた功と、近所の子供らを連れて観戦に来たおじいさん
好きな一文
「どんな気持ちでも生きていけるんじゃないかって思うよね」





功は離婚しその後亡くなった妻と、その娘の仁美をたびたび思い出す
もうずっと会っていない娘、
功と同じ会社で働いていて、アドミラル呉のサポーターであるらしい仁美。
妻との小さなズレや
娘への小さな遠慮
単身赴任が重なったこと
あのときああしていれば
あのときはそれが最善と思ったが、それが間違いだったのかもしれない
誰しも多かれ少なかれ
そんな後悔とともに生きてるのではないだろうか
きっとそれは、
今は近所の子供を3人つれて賑やかにスタジアムに観戦に来ているおじいさんも同じだろう
選手も、チームも、観客も、日々いろいろなことがあって
浮き沈みがあって
いろいろな気持ちを抱えている
それでも、広いスタジアムに集まって
みんなが同じ試合に一瞬の勝負を祈る
それは人生の奇跡の瞬間なのではないだろうか
ちなみにこの第11話は本編の最終話でして、
次のエピローグでは「昇格プレーオフ」として
これまでの本編の主人公たちが、それぞれプレーオフや入れ替え戦を見守る様子が描かれる
推しのチームでもそうでなくても、
スタジアムでだったり自宅であったり
それぞれの仲間とともに試合を見守る
ただのスポーツ観戦だけでなく
それぞれの人びとのその後が温かく描かれていて
なんだかホッとした
ちなみに、巻末には年間最終順位表なんてのも付いていて
凝りように驚く。
もちろん全て架空のチームね笑
そして、得点王は…あの選手!
おめでとう!!