「未来の息子」 
椰月美智子

コレの続きです下差し
「女」


貞淑な妻を装いながら、主人公の直美は頭の中で
複数の男性との淫らな妄想にふける

そんな中、ひょんなことから8歳の甥を預かることになり…



すげーグロテスクなハナシ!



前章「月島さんちのフミちゃん」とエライ落差

耳キーーンチーンチーン


これまたカオス章だった「三ツ谷橋」とはまた違った不気味さよ



直美は夫を甲斐甲斐しく世話しながら

内心では激しく夫への憎悪をつのらせ、


複数の男たちを頭のなかで犯し

実際に不倫もしている



主人公の直美は

男性性を憎んでいるのではないかと感じた



たまに、女性に対して歪んだ憎悪を抱いてる男が
とんでもなく穢らわしい欲望のもと事件を起こしたりしますよね
そういうのに似ています


物語中には描かれていないのでわかりませんが
私は直美の生育歴が気になりました


というのも、他でもない私がかつて
男性性を憎むような傾向があったからです
(かといっていろんな男とのエロ妄想はしないけどな物申す


いつかも書きましたが、私は父親にときどき理不尽に殴られながら育ちました


ちょっと威圧的な年上の人間(特に男性)に
必要以上に拒否感と憎悪を抱くことに気づいたのはかなり大人になってからでした


無意識に
「無条件に虐げられる自分」への危機感が過剰にあったように思います


私が結婚した夫は、基本は大変穏やかな男性ですが
それでも、「次の瞬間には私を制圧しようとするのではないか」
と、無意識に臨戦態勢になってしまうことが何年も続きました

正直にいうと、精神状態が悪いと今でもときどきこの状態になります


だから直美も、もしかしたら
男性性に虐げられて育ったのではないかと少し思いました


直美は甥を見て、はじめは嫌悪するものの
子どもらしい部分を見て、すぐに態度を軟化させます


たけども、半ば自分から無理矢理嗅ぎつけるように
少年の男性性を感知した時…

恐ろしいことが…!

キャーーーっ!


いやほんと怖くて気持ち悪い話
しかも理不尽すぎましたわ