「サキの忘れ物」
津村記久子
コレの続きです

「河川敷のガゼル」
河川敷にとこからか野生のガゼルが現れて
それを見守るバイトに採用された休学中の大学生が主人公。
河川敷には主人公の他にも
フリーランスのデザイナーの女性や、
不登校気味の中学生なんかもやってくる。
世間が河川敷のガゼル を巡ってあれこれ 騒ぐなか
彼らはそれぞれ、自分の思いを重ねながらガゼルを見守る。

休学中の主人公も、
不登校の中学生も、
フリーのイラストレーターの彼女もきっと
思うようにいかない何かに悩みながら
それぞれガゼルに希望や祈りのようなものを託している
この本を読んだ時にも思ったのですが
私は著者の作品の「他者を想って祈る」というムーブが好きなんです
どうかどうか、あなたの(またはいろいろなものの)なにかが
うまくいくように祈っています
って言ったら驚かれると思うから言わないけど、心から祈ってます
みたいな感じ。
とってもシャイで奥ゆかしくて、
だけど自分以外のなにかに本当に親身になっている感じがする
どんなところもどうせ居心地が悪いなら
思うがままに走ったらいい
ラストは力強い気持ちになりました
