「サキの忘れ物」
津村記久子

コレの続きです下差し
「行列」

主人公の女性は
話題の「あれ」を見るために12時間はかかるという
行列に並び始めた。

単純に並んでいるだけでなく、途中に景観スポットがあったり
オリジナルグッズの販売があったりと
アミューズメント的な要素もある行列だ
 
しかし、12時間は長く
主人公はいろいろな人間を見ることになる

並んでるうちに親しくなった人
平気でルール違反をする人
居丈高な人



どうしてだかよくわからないけど、

筒井康隆の短編「熊の木本線」を思い出しました


 

 

ぜんぜんストーリ的にも重なるところはないんですけどねぇ

「ひょんなことから紛れ込んだ空間に、どうやら自分は知らないルールがあるようだ」

みたいなところから連想したのかな





あとこれは単純に


私自身がちいかわグッズのために並んだ時のことを思い出しました(笑) 

 



行列のさきにある商品ゲットが目的なんだけど

そのうち、

「このお祭り騒ぎにノッてる自分」自体に

意味を感じて高揚する感じなんかを思い出しました



そしてね、当時ブログにもチョット書きましたけど




あんなにカワイイカワイイちいかわを愛する同士のはずなのに

チョットこの人どうなの?って人もちらほらいるんですよね


ちょっとしたルール違反したり、

文句言ってみたり




そういうのを見て

同じ行列に並んでる者としてげんなりした思い出も蘇りました




それでも主人公は辛抱強く並びに並び…


最後に、あっと驚く行動にさりげなく出ます



でもそれは、並んだ意味が無駄になる行為ではなく

むしろ並んだからこそ得られたモノなのかなぁ…と思いました



当たり前だけど、

行列だろうと別の場所にでも


とんでもねぇ奴もいれば、話の通じる人もいる

もしかしたら、気の合う人もいるのかも…



並んでるときの描写が途方もなく

この行列は一体どうなるんだ…とウンザリしかけましたが


まさかの爽やかな読後感となりました