「仕事は2番」
こざわたまこ
コレの続きです

第五話
「輪になって踊ろう」
コネで入った会社を、人間関係のトラブルで辞めた、かおり
優しい両親に育てられたが
かおりはいつも「周りから浮いている子」だった

まさかの、一話目の優紀を退職に追いやった元凶
かおりが主人公
やはり連作短編集は良いですね
とんでもねぇ後輩だと思ってましたが、
かおりにはかおりの歴史があって、気持ちがある
社内トラブルという事実はひとつなんだけど、
優紀とかおりそれぞれの捉え方が違って
どっちも嘘をついてるわけではなく、
それぞれの価値観においてそれぞれ真実だというのがリアルだった
過保護な両親のせいなのか、
かおりはどこか幼いままのところがある
それは必ずしも欠点というわけではないが、
どうしても、同世代の人間のなかでは浮きがちである
かおりが、同じく「浮いてる」小学生の千尋とは
無理なく話せるのは
かおりの中にある少女らしさと
二人がどこか似ているせいかもしれない
かおりは優紀を苦しめたけど
彼女も苦しんでいた
幼い少女は、成長することもできる
かおりが遅ればせながら幼い自分を育て、
新しい人間関係を結んでいけるといいなと思った

