「仕事は2番」
こざわたまこ
コレの続きです

「親子の条件」
会社では頼りになるスマートな上司の岸だが、
実はアルコール依存症気味で家庭は崩壊しかけていた
酔って粗相をすることだけでなく、
介護施設に入居した岸の父親のことも、夫婦の諍いの原因であった
かつて、岸の父親も
「酒さえ飲まなければいい人」だった

当たり前だけど
表だけの人間もいなければ
裏だけの人間もいないんだよね
どちらも完全に病気だけど
入り口はどちらも「趣味」で片付けられるのが厄介
ちょっとパチンコとか、毎日晩酌とか
度を超えて来たな?ってところで家族も止めるけど
「趣味を邪魔するのか」
「楽しみを取り上げるのか」
とか言われると、無理矢理取り上げられない
家族として毎日毎日見てると、
どこからが異常でどこまでが趣味としていいのかわからない
自分が厳しいだけなのかな?とも思うし
なのに、実害をダイレクトに受けるのも家族。
ギャンブルなら金銭問題
アル中なら体を壊したりや警察にお世話になったりね
だから、あんまり岸には同情できなかったわー
早く病院行って治療うけろとしか。
ただ、今までの章で一貫して
会社ではダメ社員として描かれていた内野が
岸にとっては、実は尊敬してる存在だということがわかり
こういうのが連作短編集のいいところだなぁと思う
すっかり卑屈になってる内野に、岸の気持ちが伝われ…!
と思った