令和5年4月5日
私は、中国(広州)に単身赴任していたことが
あります。そのときの中国(広州)は、改革開放
体制に入ってから未だ間もなく、道路には人民服を
着た人々でごったがえしていました。
そんな中、ある日、妻に連れられて母が、私に会いに
広州に来てくれました。当時は日本からの直行便が無く、
中継地の香港で広州行きのフライトを待たされるので、
朝早く日本を出て、広州に着くのは夜遅くになって
しまいました。
老齢だった母の疲れはとても酷かったでしょう。
だけど、そんなことはおくびにも出さず、精一杯
着飾った姿でニコニコしながら飛行場ロビーに
現れたとき、私はその顔を見て胸がジーンとした
ことを覚えています。
今でも私の頭には、飛行場ロビーでニコニコして
いた母の顔が鮮やかに浮んできます。