平成28年5月30日
最近、「こころの定年」という言葉をよく耳にするようになりました。
「こころの定年」とは、元関西大学非常勤講師の評論家で、
現役サラリーマンでもある楠木新さんが提唱した概念で、
「サラリーマンが、実際の定年を迎えるより前に会社で働く
意味を見失い、意欲を喪失する状態」のことをいい、
40代の男性が特に陥りやすいそうです。
サラリーマンがある程度の年齢になると、会社での
自分の先が見えてきます。
私達の時代では50代に入り、定年を意識する時期になって
初めて自分の先に見切りをつけ、諦観の境地に達する人も
少なくなかったのですが、それが今は段々と早まってきているようです。
第一生命主催の「サラリーマン川柳」には、こんなのがありました。
「定年前 仲人した男(こ)の 部下になり」(淋人)
まさに先の見えたサラリーマンの悲哀を込めた川柳で、複雑な
心境がうたわれています。