平成24年4月28日
企業の決算発表が続いています。
先日、今年の決算で初めて赤字に転落した会社の
幹部から、赤字転落の要因などについて話を伺う
機会がありましたが、その話は、実に興味深いものでした。
幹部の話によると、赤字への転落要因は色々ありますが、
最大の要因は「最も重要なお得意さんからの受注条件が
厳しくなった」ということだそうです。
そこのお得意さんとは、何十年来の取引で相互の信頼関係
も強かったのですが、昨今の厳しい生き残り競争の激化から、
お得意さんのコストへの要求がとても採算に耐えられなくなって
いったとのことです。
お得意さんの経営も厳しくなったのでしょうが、その苦しさを
中小企業であるこの会社にも押し付けてきたんですね。
そして、この会社が赤字に転落すると、銀行の融資態度
も一変したそうです。
経営が順調なときは、しきりに融資増を進めていた銀行が、
経営が厳しくなったとたん、融資の引き上げをほのめかす
ようになったと、その会社幹部は嘆いていました。
超円高の条件下で中国、韓国などの新興国と競争を
して行かなければならない日本企業の厳しい状況を
目の当たりにしました。
それにしても、超円高を放置している政府・日銀の責任
はとても大きいと思いました。