昨年、この記事に書いたように
自分がすでに堂々たる「おばあさん」であることを突き付けられ、顔で笑って心で泣きながら渋々受け止めてから、「おばあさんだと思われることを恐れないようにすべきなんじゃないか」と考えるようになりました。
まあ、普段の暮らしはいいんですよ。いつだってボサボサだし。
仕事場です、仕事場。フリーのライターをしているため、いろんな現場に行くのですが、中には、「みなさん3~40代の男女。50代が一人いるかいないか」という場所もあり、そうなるとみなさんの礼儀正しい視線に「とんでもない年輩の人が来たぞ、おい」という驚きが込められているような気がしてしまってビミョーに気兼ねします。
自分の異物感を自覚するわけですね。卑下せずとも、自覚はする。異物であることを。
驚きが込められているかなんてわからないし、込められていたからといって、それがどうした?だし、あと10年もすれば「まだ若かったのに、何をそんなに気にしていたんだか」になるのでしょうが、しかし、何となくこれ以上「ダントツに年輩の人」として浮きたくなくて漫然とヘアカラーをしてきました。でも、どーも、この「漫然茶髪」がわたしをさらに「色あせたおばあさん」に見せているのではないかという気がしてなりません。
じゃあ、白髪への移行期をきちんと工夫して過ごせばよさそうですが、それがまた面倒で腰が重いのです。
そんなこんなでモタモタしていたある日、銀粉蝶さんのインタビュー記事を見つけました。「素敵な髪色ですね」とのほめ言葉に「自然にこうなっているんです。舞台で黒髪にしてくれと言われときにヘアカラートリートメントをするんです。あの昆布のヘアトリートメント」みたいなことを答えておられたのですよ。
そうか。あの昆布のトリートメントか。
さっそく昨年末、昆布のトリートメントのブラックを使ってみました。丁寧に時間をかけて塗るときれいに染まるんでしょうが、わたしは何事もせっかちでテキトーなのでお風呂でシャンプーのあとタオルドライして塗って長めに放置するだけ。
確かに染まりますが、生え際の白髪は完全には染まらず、明らかに「白髪まじりの地毛は黒髪の人」になっております。順調に「おばあさん」度が進んでいる。
もう、このまま、推移していこうかな。とりたてて白髪へ移行する工夫もせず。週に一度くらいトリートメントをする、というカタチで。
そんな具合で仕事にも行っています。もちろん「最近、おばあさんに向けて順調ですね!」と言われることはありません。
今日は、ある企業の会議に出席したのですが、そこで同年齢のおしゃれな女性(そこの偉い人)に「スカートが素敵!ストールもいいですね。今すぐ欲しいくらい」と褒められ、たちまち上機嫌になりました。京都・新京極の古着屋さんで買ったタータンチェックのロング丈プリーツスカート。大判ストールは死んだ夫が買ってくれた中では断トツに気に入っているカシミアの鮮やかなブルーのもの。
珍しく褒められて舞い上がり、わたしも、ここぞとばかり「おしゃれな〇〇さんに褒めてもらってうれしいです。いつも素敵な服だなと思って見ていました!」とお世辞じゃなく褒め返しました。彼女もうれしそうだった。お互い幸せな気分になってよかった、よかった。褒めるが一番。
そのあと、いろいろ話していたら「ヘアカラーするの面倒ですもんねえ」と言われたので「わたしの髪のことだな。手抜きの白髪頭に見えているのだな」とちょっと思いましたが、気のせいかもしれませんし、あまり深く考えないことにしています(笑)。
おばあさんへ、一歩ずつ。62歳の2月。今日も一日がんばりました。
昆布のトリートメント
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コメント、ありがとうございます。
■sakae0325さん
先日いただいたコメントのお返事、さん付けしてなかったのではないでしょうか。すみません!
肩のことありがとうございます!体幹、鍛えたいですねえ。