断食と信仰 | ラクダと旅する日常

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その後の断食ですが、、、。
張り切って断食したその日に、資材が足りなくなってメディナへ資材の買付に行きました。

以前はラマダン中に「断食してるか?」とよく聞かれ、
今回もあちこちで言われると思いましたが意外と誰にも言われず、断食してるのが前提で話をされ、
こちらの人に自分がムスリムとして見られていることを実感しました。

断食しながら何度もメディナの中まで来れないと思い、
あっちもこっちも行っておかないと!と少し頑張りすぎたようで、
家に着いて子供たちのお昼ご飯を作って食べさせた後には、
頭痛とめまいと強烈なだるさが襲って来てベッドに直行。

しばらくベッドから起きられないでいると、
次男が「ママー、これよんで」と絵本を4,5冊持って現れました。(まさに小悪魔現る!)
「ママ疲れたよ、、。喉乾いたよ、、。本なんて読めないよ、、、。」
そうは言っても納得してくれない次男坊。子供の相手が追い打ちをかけ、
とにかくお腹が減ったというよりは体がだるくてPCの画面も見れない状態で、
その日のフトール後にはもう、、、無理。体持たない、、、と嘆いていたところ、
きっと防衛本能が働いたのでしょう!
月のものがやって来て、無事翌日からの断食を免れました、、!
やはり、私には外出しながら断食するのは相当ハードルが高いようです。

モスクへ礼拝に行く人々

ラマダンの断食ルールをおさらい。
【期間】 イスラム歴のラマダン月30日間(今年は6月7日から7月8日まで@モロッコ)
【断食時間】 夜明け前から日没(現在朝3時50分ごろ~7時45分ごろ)
【断つもの】 一切の飲食、タバコ、化粧や香水、性行為
【断食を免除される人】 子供と老人、病人、旅人、妊婦と産婦、生理中の女性。
(但し、旅行でやらなかったとしても、次のラマダンまでにやらなかった日数断食しなければならない。生理でやらなかった期間も同様)
【断食を始める年齢】 何歳からという記述は無く、女性になった時(つまり生理がはじまった時)
男の子は男性になった時と言われている。
・ラマダン中は普段よりも喜捨や貧しい人に食事を振る舞う行為が推奨される。

私にとってきついのは普段の規則正しい生活リズムがすべて覆されるところ。
夜中に晩御飯を食べればしばらく寝付けないし、朝4時前にヨーグルトひとつでも食べればまたしばらく寝付けない。
しかし夜食べなければ衰弱してしまう、、、。
夜眠れず、日中もひたすらだるい、眠いが続き、
仕事はおろか家事も子供の世話もろくに出来なくなってしまう。
しかし、そういう日常生活を止めて、飢えている人と同じ感覚を体験しながら
信仰に忠実な時間を過ごすということが求められているのでしょう。
日本の神仏信仰のように、なあなあに無自覚なまま済ませてもらえない。
一体自分は宗教をどう考えているのか、色々なことにどう折り合いをつけていけば良いのか。
そんな普段は考えないことを、ラマダンを通して考えさせられます。

世界のムスリム人口は16億人。
残り3週間、穏やかなラマダンが続きますように。


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