西郷どん | NobunagAのブログ

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■西郷どん■

毎週観ている大河ドラマ
西郷どんですが、
そろそろ最終回に
近づきつつある。

自分は元々歴史上の
人物としての
西郷隆盛について
どうしてもその魅力が
理解できないところが
ありました…

というのも西郷さんって
他の幕末の人物と違い、
つかみどころがないのです。

時には幕府のために
徳川慶喜を持ち上げ、
反幕府的だった長州を
攻撃して追い込む。

しかし時勢が変わると
今度は長州と手を組み、
幕府を倒すための軍を起こし
徳川慶喜の首を望み
いくさを起こします。

西郷が、というより
幕末の薩摩がそうなんですが。

実質的な指導者が
西郷ですからね。

慶喜は逃げることで
戦を避けようとしますが、
西郷は薩摩兵に
江戸城下に火を放ったり
強盗などをさせてでも
幕府側を挑発。

このときにも多くの市民が
犠牲になってます。

徳川慶喜の命こそは
幕府きっての名臣だった
勝海舟との会談もあって
見逃したものの、
残る幕府軍を討伐するため
東北の人達のことも
さんざんに追い詰めました。

そうして多くの人の命を犠牲に
やっと樹立した新政府も、
親友だった大久保利通と
意見が合わなくなると下野。

薩摩に帰ると、
自分の元に募った
士族達の反乱を
抑え込むこともできず
結局、挙兵してしまうものの
最終的に追い詰められ、
自決します。

このとき政府軍の
山県有朋から

「これ以上双方の
死傷者を増やさないために
西郷さんが自決することで
みんなを救ってほしい。
こんなことをお願いする、
私の苦しみもわかってほしい」

という意味の苦渋に満ちた
手紙を送られますが、
それも無視して
総員突撃したため多くの
兵を犠牲にしながら
亡くなりました…

非常に多くの人達が
それでも西郷に従い、
運命を共にしているので
英雄であったことは
間違いないと思います。

いわゆるカリスマというか。

ただ、あくまで
個人的には西郷の
この一貫性のなさというか
その時々で西郷という
大きな力が動くことが
人を苦しめていた部分が
少なからずあったと
思うのです。

坂本龍馬は西郷隆盛を
鐘に例えて

「西郷はわからない奴だった。
小さく叩けば小さく響き
大きく叩けば大きく響く」

と評していますが、
まさにそうなんでしょうね。

西郷という個人が
己の考えによって
何かを成すというよりは
それを担ぐ人によって
毒にも薬にもなる。

事実、最後は士族たちに
担がれた結果として
内戦を起こしてしまい、
命を落とします。

ひとたび立つと
時代を揺り動かして
いるんですが、
他の幕末の人物のような
西郷個人の主義主張や
主体性というものが
その行動からはなかなか
読み取れません。

でも現代でも非常に
ファンが多い偉人なので
恐らくは自分などには
理解できないような
魅力があるのではないかと、
思ってきました。

大河ドラマでやってくれるなら
主人公のことは丁寧に
描いてくれるだろうから
西郷に感情移入して
観られると思うし、
いろんなことが学べるかなと
期待していたのです。

しかし…

やはりここまできても
わからない。

というよりも、
ドラマの演出として
西郷をいい人だと描きすぎて
真実が見えなくなります。

こないだうちのおかんですら
テレビを観ながら

「この西郷さんって
優しいのかもしれないけど、
いくさはよくない、
民が大事と言っていながら
いつも戦っていて、
何をしたいのかわからない」

と言いました…w

西郷隆盛を演じている
鈴木亮平さんの演技は
すこぶるよいので、
役者さんのせいでは
ないでしょうね。

そもそも主人公を
いくさ嫌いないい人、
というふうに
描こうとするから
良くないんですよね。

そんなもん現代の感覚ですよ。

いくらそう描いても
歴史上の事実として
その主人公は
いくさをしているのです。

西郷は武士なんです。

であるからこそ、
どんなに心根が良い人でも
いくさをしなければ
守れなかった正義がある、
ということを伝えないと。

いい人であるから、
いくさはしない、
なんてことはないです。



大久保利通についても
西郷と決別した後半は
完全に悪者状態にされてます。

いつも暗い部屋に
一人で座って、
ボソボソ命令をしゃべるだけ…

史実の大久保も
親友の西郷を
結果的に殺したことで
現代に至るまで
鹿児島の人達からは
嫌われてはいますが…

ただ、いくらなんでも

「ダークサイドに堕ちた!」

というようなことでは
ないはずです。

ラノベじゃないからw

毎日あんな暗い部屋に
ダークヒーロー然とした
苦々しい顔で鎮座してた
訳でもないと思います。



少なくとも今の我々が
生きている日本というのは
大久保の描いた日本なんです。

鉄道が走って国内を
自由に行き来が出来て、
武士や農民などといった
身分差別がない。

刀を持ち歩かないから
そこらで殺し合いも起きない。

ただし大久保が
その理想を実現するには
それまで特権階級にあった
武士…士族を切り捨てる
必要があった。

でも親友の西郷隆盛は、
彼らを切り捨てられず
担がれてしまった。

多分、どちらにも
正義はあるんです。

人と人が争うのは
どちらかが一方的な善で
どちらかが悪だからでは
ないのです。

むしろお互いに自分が
正義であって善だと
信じているからこそ
戦争になるんです。

その結果が命の奪い合いになる。

ドラマとしての
わかりやすさも必要ですが
歴史というのは
実際に起こった正義と正義の
ぶつかり合いなのだから
そこは無視しないでほしい。

西郷さんが正義なのに
それを無視する大久保のせいで
追い詰められてしまって
かわいそうというのは、
あまりにチープで…

むしろ大久保もいい人で
真剣に日本のことを思っている、
でも西郷も間違ってない。

どちらの側に立っても
胸が痛むような物語を
構築してほしいなと感じます。

主人公の西郷だけは
情感たっぷりに描くのに
なぜ大久保はいつも一人で
黙して語らず、
闇の世界の住人
みたいにされるのか…

大久保なりの
情熱や思いのたけ、
彼の信じる正義を
視聴者に伝わるように
描いてほしかった。

だって今の日本は
大久保が作った日本だから。

決して間違っては
いなかったんですよ。

今日はそれでも
西郷の挙兵を知った
大久保が

「自分が吉之助さぁと
話しに行く!」

というシーンがあって
救われてますけど。

それも史実ですからね。

幕末が歴史として
面白いのは、
本当に正義と正義が
真っ向からぶつかって
いるんです。

西郷だって単純に
まるで被害者だとか
殉教者のように
士族に担がれただけでなく、
そこにあった武士の力を
信じていた部分が
あります。

武力に訴えれば
自分に従う者は多くて
政府を倒せると
考えてもいた。

実際に彼は手紙の中で
そういうことを述べてます。

現代の感覚で読むと、
西郷はやはり士族という
枠組みから抜け出せない、
そういう人だったんだなと
感じられます。

しかしそれも決して
間違いということではなくて、
時代がそうだったんだと。

何百年も続いた武士の世の
末裔が士族たちなんです。

その何百年の歴史を
彼らは背負っていて、
そこに正義があると
信じる根拠だってあったはず。

武士の力をみくびるな、
士族のことは大切にせよと。

せっかくドラマの
主人公にするなら
西郷をひたすらいい人に仕立てて、
彼のそういう一面を
隠すのではなくて、
なぜそうだったのか
ということを
丁寧に描いてほしかったです。

西郷どんを観ていると、
優しい西郷さんという姿は
伝わってきますが、
どこにでもよくいる
現代的な主人公という感じ…

あまり新しい発見は
ありませんでした。

それならむしろ、
大久保を主人公にすれば
良かったんじゃないかな。

大久保、こんなに
いい人だったのに
なぜ西郷はわかって
くれなかったんだと…

そう感じさせるほうが
作品としてもインパクトはある。

再来年の大河ドラマで
明智光秀をやりますが、
これって面白い試みですよね。

これまでは謀反人だとか
反逆者、敗北者という
暗いイメージで語られてきた
明智光秀。

そういう人を主人公に
することによって、
新たな発見は必ず
あると思うので。



まぁ西郷どんも
ここまで観てきたので、
西郷の死をどう描くか、
見届けたいと思います。

鈴木亮平さんにしても、
瑛太さんにしても
演技はすごく良いからね。

ところどころでは
やはり熱意のあるシーンは
感動もします。

そして西郷の弟役の
錦戸亮さんは影の立役者!!

非常に良い演技をしてます。

また違う大河ドラマで
観てみたい!