要支援切り捨て | NobunagAのブログ

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◆要支援切り捨て◆
 
介護保険財政が立ち行かないせいで、
要支援という枠組みを撤廃して、
市町村の事業に任せようという動きがあります。
 
要支援の方が適正に介護保険を使っていない、
たとえばヘルパーを単なる家事代行にしているなど、
それなりの理由付けはされていますが。
そんなことを介護の現場も知らない大学教授さんたちが
一生懸命議論しているわけです。
 
実際に現場にいる者として現実を述べると、
確かに適正とはいえない利用の仕方をしている人はいます。
ヘルパーに何でもやらせようとしたり、
金を払ってるんだからしてもらって当たり前だと
わがままに振る舞ったり。
 
そういうタイプの人は要支援だけでなく、
要介護の方にもいるんですが、
比較的要支援の方のほうが自分の意見が主張できる
身体状況ということもあり、
目立つような気がします。
 
高齢だからわからないのか、
それとも行政やケアマネの説明に問題があるのか、
もしくは初めから興味もないのか
制度の仕組みすら理解できていない人もたくさんおり、
苦情…ともいえないような勘違いによる言いがかりは、
要支援の方のほうが多いと思います。
 
草むしりをして!雪かきもして!
やっても治らないようなボケた人たちより、
私のリハビリを優先して!
もっと私を見て!かまって!
 
どう考えてもただのわがままのような要望を
言われる方というのはいます。
 
ですが、
あくまでそれは一部の人の話。
 
要介護状態にならないためにがんばっている、
適正な利用をしている要支援の方も
たくさんいます。
 
そもそも介護認定の制度自体に問題がありすぎます。
 
たとえば日中はシャキッとしているのに、
夜になると別人のように手がかかる人がいますが、
実際の認定では
これまで本人に会ったこともない調査員が昼間来て、
本人に聞きとり調査をします。
 
その結果とこれまた昼間、
月イチ、下手すれば3ヶ月に1回10分くらいしか診察してない
主治医の意見書をもとに、
さらに本人のことなどまるで知らない有識者たちが審査会で
議論して介護度を決めています。
 
これでしっかりとした要介護認定などできるわけがありません。
 
制度の根幹となる認定制度自体に問題があるのに、
制度の中身から変えてしまうのはどうかと思います。
 
不適切な利用者を減らすことには反対ではありません。
ですが生活保護制度なんかもそうなんですが、
本当に困っている人、
制度が必要な人というのはいるはずです。
 
すべてまとめて切り捨ててしまえというのは、
暴論すぎるんじゃないでしょうか。