河村知佳さんは、身体にやさしい米粉のクッキーを作って、みんなを幸せにしたいと思っている。
1993年生まれ。生まれも育ちも大阪。
母が、たくさん美味しいものを作ってくれた。
母の作ったシュークリームは一番好きだった。
母方の祖父母の作った米と祖母お手製の味噌を食べて育った。
祖母が植えたいちごの畑やコスモスの畑で遊んでいた。
おやつには焼き栗やあんこ入りの手作りよもぎ餅、お正月などの特別な日には祖母お手製の巻き寿司や、赤飯、鯖寿司が並んだ。
祖母の食卓には手作りのものが当たり前にように並んでいた。
祖母の田んぼを教材にした「学習田」を小学校5年生の時に経験。
祖母が講師となり田植えから稲刈り、その後のしめ縄づくりまで指導した。
父方の祖母も料理上手で、よく作ったものを分けてくれた。 祖母の薄味だけどおいしい煮物、自家製のぬか漬け、庭に生えた夏みかんの砂糖漬けも思い出の味だ。
こういう幼い頃の食文化体験が、知佳さんの今を作った。
神戸女子大学健康スポーツ栄養学科に進んだ。
大学時代からアスリートにサポートを経験した。
当たり前のように食習慣が乱れている人が多く、あの手この手で知識を伝えても、なかなか大人の食習慣を変えるのは難しかった。目先の美味しいものや、便利で手軽なものについ飛 びついてしまう。
だから、子どもの時から正しい食習慣を身に着ける仕事がしたいと思い、 就職は保育園を選んだ。
保育園に就職して気づいたのは、「子どもたちが親と過ごす時間は限られている。」ということ。子どもの食生活は親に依存している。
親子の限られた時間に、 自分が出来ることは何かと考えた。
会話の生まれる食卓でのコミュニケーションが重要と思った。
作る過程を体験することで、作った人を知ることで、食卓に自然とコミュニケーションが生まれるのではないかと考え、農業に関心を持った。
保育園を退職後、農家巡りを始め、たどり着いたのが丹波篠山。
大きな田畑を目の前に、私たちの食卓を支えているんだと実感した。 丹波地域の農家にも魅了され、ここで自分にできることを探そうと思い移住し た。
丹波地域の農産物を使用した加工品を作りたいと考え、地域おこし協力隊に応募した。
現在は「shirahi」という屋号で、米粉のクッキーを作っている。
shirahiとは、白日神(しらひかみ)からとった。天照大神の別名だ。
自分の作る米粉クッキーで、子どもたちの顔を明るく照らしたい。
さらには、直接農園と関わり、クッキーを作るだけでなく、様々な食育活動に取り組みたいと考えて いる。
河村知佳さん出演の「たんば女性STORY」は
4月16日、23日20:00~、
その週の土日10:00~、FM805で放送予定。