論語知らずの論語塾は、毎回打ち合わせなしで臨んでいる。
だが、入念な打ち合わせをしたかの如く、よどみなく噛み合う話が展開されていく。塾長と塾頭の信頼関係の賜物だと思う。
この日も、時間が甘めだったのだが、ラスト15分、言葉の有用性について深い話のやりとりが出来た。
このやりとりの中で、祖父の正篤さんの「人に嫌われぬための五か条」が紹介された。
この言葉は、アメリカのビッツバーグ大学の教育調査資料に書かれている。
①初対面に無心で接する
②批判癖を直し、悪口屋にならぬこと
③努めて人の美点・良処をみること
④世の中に隠れて案外善いことが行われていることに平生注意すること
⑤好悪を問わず、人に誠を尽くすこと
この五か条が守れたら、「人格者」と言える。
塾長は、すでにその域に達し、塾頭はいまだ修行中である。
孔子の後継者と認められていた曽子も理想の人物として、
以下の4つをあげている。
●才能があっても、自分は未熟であると言い、人に問うことを忘れない。
●充分な学識があるのにもかかわらず、それを自慢することなく、人から学ぼうとする。
●本当は徳を身につけているのに、それ程でもないふりをする。●理不尽なことをされても、争ったり、仕返ししたりしない。
これぞ、永久たどり着けない境地だろうが、常に念頭に置いて心がけるべきことではあろう。
(アートカフェフレンズの井上シェフのサプライズ)