シャンソン歌手の黒川泰子さんのラジオ番組にゲスト出演してきた。
その名は、『黒川泰子のエレガントナイト』。
黒川さん自身がエレガントな人だ。
切羽詰まったところが皆無だ。
番組を担当して8年あまりなのに、番組の段取りがわかっていない。
時間キープもあやふや。でも、いささかも動じる気配がない。
世間的には、「空気が読めない人」というのかもしれないが、
その様子そのものがチャーミングでエレガント。
番組のプロデューサー役の山本昌平さんも呆れた顔をせず、笑顔で付き合っている。ステージで共演するバンドマンたちも愛情の眼差しで、黒川さんを支えている。得な性分だ。
この日、ボクも、詳しいことはわからないままスタジオに入った。
番組は、わずか15分。実質しゃべる時間は7、8分しかない。
その短い間に、「パリ祭」と「パリの空の下」の歌詞をボクが朗読し、
続けて黒川さんがその場でカラオケで歌うという趣向らしい。
しかも、それぞれイントロ1分10秒、1分20秒の間に収めてほしいとのご依頼。そこは野生の勘で、ことなきを得るが、ある意味「むちゃぶり」を平然と行うことすらエレガントになってしまう。
もちろん、歌が始まると、淡々とその世界を作り、「歌姫」になる。
まさにエレガント。
固定観念や予定調和の世界には馴染まないボクにとって、愉快な収録であった。
放送は、ラジオ日本で、7月24日31日午後10時30分から。
radikoなら、全国どこからでも聞ける。