飄々とした人だった。
サックス奏者の三四朗さん。
桐朋学園なのに普通科を卒業。
バークリー音楽院に行ってから、サックスをやると決めた。
ギターをやる気で行ったのに、地味なギターよりサックスの方がかっこいいと思った。「若気の至り。目立ちたがり屋だった」と自嘲する。
だが、ニューヨークを拠点に、ボストン、パリ、ロンドン、などでストリートパフォーマンスを展開。サックスが性に合ったのだろう。
「一期一会のストリート演奏は、通りすがりの人を惹きつける程よい緊張感もあり、腕を磨くには格好の場だ。爪に火を点しながらも懸命に生きている人の支えになりたい」。そういう思いでいる。
ショーンレノンやPPMのポール・ストゥーキーとも共演した。
東寺や平安神宮でも奉納演奏をした。
投げ銭スタイルで江ノ電を貸切り、電車ライヴもしたことがある。
豊かな感性で、常に新しいものに目を向けている。
40年あまり、同じサックスを吹いている。
本番前は、音を出さない。タッチだけ確かめる。
本番で出た音は、サックスに試されているような気がする。
「深からず浅からず」。目指す境地だ。
それも自らの意思ではなく、おもむくままに。
三四朗さん出演の「ナミの鎌倉ナビ」は、
6月7日13:30~と、21:00~鎌倉エフエムで。
鎌倉FM - JCBAインターネットサイマルラジオ|コミュニティエフエムのポータルサイト (jcbasimul.com)