高野登さんが、新しい企てを始めた。
企ての立役者は、中馬幸子さん。
高野さんを世に知らしめることになる『サービスを超える瞬間』を企てた人だ。動き始めるまでは慎重だが、こうと決めたら、ぶれずに突き進む人だ。
『迷い道この先の在り方塾』とはユニークなタイトルだ。
こんな時代だからこそ、若い人にバトンを渡すため大人たちが迷わず在り方を意識して頑張らねばという中馬さんの思いが込められている。
会場は、表参道にある能楽堂。凛とした空気感は、在り方に思いを巡らせる場所に相応しい。
会場には、北海道から沖縄まで、全国各地から、高野さんや中馬さんとご縁のある人たちが結集。さながら同窓会のようだ。みんな「在り方」をきちんと持った人たちだから、意識レベルが高い。会場のエネルギーが半端なく高い。
ゲストはギタリストの古川忠義さん。中馬さんが惚れ込んだ人。
ボクのトークライブにも来ていただいたことがある。
きょうは、タキシードに足袋姿。
「シェルブールの雨傘」や「ひまわり」が心に沁みる。
お坊さんでもある古川さんは、釈迦のクシャミにまつわる寓話を語りながらギター演奏。
古川さんの演奏や語りを聞いていると「そのまんまでいい」という気にさせてもらえる。片意地張らずに、ふわふわふんわり生きたらいいと思わせてもらえる。
そして、高野さんと古川さんのトーク。
迷い道に入り込まず、どんな在り方を示してもらえるのか、メモ用紙片手に身構えていたが、ボールペンが走ることはなかった。
いつもの顔ぶれで心和ませ語り合う場がある幸せを、しかと噛み締めることこそが、「在り方」なのだろうと思えた。
「いい」とか「悪い」とか互いをあげつらうのでなく、「それいいね」「これもいいね」「変わらないね」と互いを認め合うことが大事な「在り方」ではないかと教えてもらえた気がする。
ボクも、明日、高野さんのご縁で、在り方を意識した人たちの前で、膝を突き合わせながら話してくる。ボクらしい「本氣」を発揮して。