樊遅(ハンチ)という弟子は、「なんでなんで」と孔子を質問攻めにした。46歳も年下の弟子から、素朴なことをてらいなく聞かれることは、どこか嬉しいものがあったのではないだろうか…。
樊遅(ハンチ)は、「仁」とはなんぞやと3回も師に聞いている。
1回ではわからなかったのか…。
孔子は3回とも違う答え方をしている。
「難しいことを先にして得ることは後に回すこと」
「人を愛すること」
「だらしない恰好をしないこと。慎み深くすること。真心を尽くすこと」
弟子を育てることは、草木を育てるのと同じこと。
太陽や水や土を案配良く配しながら、育てていく。
弟子の能力や性格を見抜いて、言葉の選び方、教え方を変えていた。
孟子の三楽も有名だ。
「誠意を尽くすこと」
「家族や周りが幸せであること」
「良き後輩に恵まれること」
孟子は、この3つを人生の楽しみした。
孔子も、この三楽を味わっていたに違いない。