いつかだれかと歩いた道 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

クラブハウスで知り合った写真家の石田美菜子さんの写真作品展に行ってきた。

展示会のタイトルは、「いつか だれかと 歩いたみち Oiso 2015-2022」石田さんが子どの頃、休暇のたびに訪れた祖父の家のある大磯町。自らの原風景である大磯で撮りためた写真30点が展示されている。

 

写真評論家だった祖⽗の金丸重嶺さんが原稿を書くために、神奈川県⼤磯町に⼩さな家を建てたのは、石田さんが2歳の時。今、その家に石田さんは住んでいる。
大磯は、東海道五⼗三次8番⽬の宿場町として栄え、明治に8⼈の総理⼤⾂が居を構えた。島崎藤村や新島襄も晩年を過ごした。いまも文化人が多く住む。海水浴発祥の地でもある。

都会っ⼦の石田さんには、熱い砂浜、⽿をつんざく蝉の声、昼下がりのうたた寝、遠くの貨物列⾞の汽笛…のんびりすごした⽇々すべてがいとおしい。

⼤磯の地で⽣まれ育ったわけではないが、かといってツーリストではないカメラアイで、⼤⼈になってあらためて「⼤磯」の⾵景を撮影した。

その作品は、石田さんの人柄そのもののように、温かく優しい。写真というより、ファンタジー絵画のようにも見える。

 

写真作品展「いつか だれかと 歩いたみち Oiso 2015-2022」は、六本木のストライプハウスギャラリーで、今月25日(金) まで。