100人が和服姿で一堂に会すると、壮観だ。
富山の「きものブティックあおき」では、
毎年1回、和服で集うパーティーを開いている。
今年は、五代目女将の里美さんのお披露目も兼ねている。
「あおき」は、1885(明治18)年創業の老舗。
大阪市内に「青木呉服店」を創業したのが始まり。
その後、第二次世界大戦中に二代目が富山に疎開し、店を構えた。
店舗内にはカフェスペースがあり、常連客が集う。
親子二代にわたる親戚付き合いのようなご縁が続いている。
『お母様の帯と合わせてみては』『おばあ様の着物を羽織に仕立て直しましょう』などと提案している。着物はとてもエコな衣類。仕立て直したり、生地の薄くなった部分を奥に入れ込むなど、工夫して長く着続けることが出来る。そんなアドバイスもしている。
さらに、京都や東京などへ足を延ばし、和装で歌舞伎や食事などを楽しむ会を主催したり、客が自分で着付けできるようになるための前結び着方教室を開催したり、お茶会を開いたりと、和服を日常着としてもらえるような試みをしている。
今回のパーティーも、和服姿の機会を増やす催しの一環だ。
クラブハウスで知己を得た呉服業界のプロデューサー石崎功さんの紹介で、あおきさんとのご縁が繋がった。年に1度のパーティーに講演で呼んでいただいた。当然、ボクも和服で臨んだ。
講演テーマは、「和みのことば探し」。
そして、パラリンピック開会式を見た女将の希望で、今度はボクが佐藤ひらりさんへの縁繋ぎをした。
ひらりちゃんは、開会式で念願の「君が代」を歌って以来、あちこちからお呼びがかかり、一躍「時の人」。忙中を縫って来てくれた。
岡山のデニム生地で誂えた和服姿で「君が代」を歌ってくれた。
澄み切った声で、会場の人たちを魅了した。
「あおき」さんとのご縁は続き、来年1月から、店舗をお借りして、富山ことば磨き塾を再開することが出来る。
(三代の女将と りえ子さん、恭子さん、里美さん)
(90歳に見えない! 三代目女将の恭子さん)
(宴会場、全員が和服姿)
「君が代」独唱
(母の絵美さん、ひらりちゃんと)
「和みのことば探し」をテーマに講演
(天文台のある呉服店)
あおきの外観はちょっと変わっている。屋上に天文台がある。
社長の昌勝さんは天文愛好家で、超新星を13個も発見した。
あおきのテーマは「愛・夢・星」。
愛は家族愛、夢は若者の夢、そして星は天文台にちなんでとのこと。
(来年1月から、富山ことば磨き塾)