10年前の震災以後、福島には、何度も足を運んだ。
福島駅に降り立つと、いろんな人の顔が思い浮かぶ。
重い病気を抱えながら、「福島を福の島にするんだ」と
頑張っていた故・大橋雄二さん。
アナウンサーの受験仲間、テレビ福島の元アナウンサー
岩田雅人くん。
南相馬復興のため、身障者とともに奔走している村田純子さん…。
内外情勢調査会福島支部に招かれて講演をしてきた。
リアル講演は、10ケ月ぶり。本当に久しぶり。
以前のように、ワイヤレスマイクを手にして会場内は歩き回れないから、いささか距離感はあるが、顔を見ながらの講演はいいもんだ。
ただ、男性の参加者が多いので、笑い声やリアクションが少ない。
マスク越しなので、表情も伺いづらい。
だが、「ことば」の有効性を伝えるため、スイッチ全開で講演した。
コロナ禍の先行きも見通せない。
経済も浮揚しない。
政治に対する期待感もない。
ないない尽くし。なかなか閉塞感が打破出来ないでいる。
「どうせ無理」「何も変わらない」では明るい未来はない。
我々の発することばが未来を作るのだ。
「なんとかなる」「うまくいく」「よくなる」
「嬉しいことば」を意識して使うことが、「福の島」を作る。
福島ゆかりの人々の顔を思い浮かべながら、話してきた。