クラブハウスで毎朝、「グローバルありがとうプロジェクト」が開いているルームが200回を迎えた。
その記念すべき日のゲストに書家の武田双雲さんを紹介した縁で、ボクも参加した。
「グローバルありがとうプロジェクト」のルームを主宰しているのは、全盲のヨットマン、岩本光弘さん。熊本県天草生まれで、いまはアメリカのカリフォルニア州サンディエゴに住んでいる。
全盲になった16歳の夏休み、橋から海に飛び込んで自殺しようとしたこともあったが、思いとどまり、自分自身のものの見方がいかに自分の人生を変えていくかに気づき始めた。
現在、日米の学校講演や社員研修などで、生きることの意味を伝えながら、勇気と希望のメッセージを伝え続けている。
ブラインドセーラーとしても活動し、2013年にはニュースキャスター辛抱治郎氏とヨットでの太平洋横断に挑戦した。
航海中、5メートルの荒波、30メートルの強風に見舞われたときも「有難う」を言い続けていたら不安が消えたという。
ハーフマラソンやトライアスロンにも挑戦し続けている。常に「有難う」のことばを大事にして感謝神経を磨いている。
書家の武田双雲さんは、「感謝オタク」を自称している。感謝の力は疑いようがないという。悩んだり迷ったりしたとき、感謝しておけば間違いない。「感謝ライザップは最強」と言い放つ。
双雲さんは、脳のRAS機能のことを強調した。自分の関心にあることに沿った情報を集めるのに鋭敏になる機能のことだ。
いくら成功を願っても、ネガティブな感情と情報が潜在意識にある限り、RASは悪い方向で悪い結果を引き寄せてしまう。
脳が「有難う」を収集するように、感謝神経を磨き、潜在意識に入れてしまえばいい。感謝神経を磨くためには、いつでもどこでもなんでも「有難う」を口にする習慣をつけることだ。
双雲さんは、脳科学者の岩崎一郎さんの分析も紹介してくれた。
自分に良いことがあったと解釈できるときに感謝するのが「恩恵的感謝」。誰かに何かをしてもらったから感謝するというのも「恩恵的感謝」になる。所為(Doing)によるので、「Doingの感謝」とも言う。
感謝の気持ちをいつも感じている心のあり方(Being)が「普遍的感謝」。「生きていることに感謝」「家族や仲間が存在してくれることや一緒にいられることに感謝」など、あらゆるものに感謝の気持ちを感じている状態のことだ。
「恩恵的感謝」だけをしていると、エゴが強くなり、次第に気持ちが暗くなり、長期的には鬱傾向を強くするという結果まで出ている。
「恩恵的感謝」だけの人は、何か良いことがないと感謝できないので、自分の調子が良くないときや何かつらいことが起きたときなどにはとくに、気持ちが沈んでしまうことがある。
一方、「普遍的感謝」は成長意欲が増大し、心のエネルギーが強くなってくるので、困難に立ち向かう勇気が持てるようになる。
「脳磨き」で目指しているのは、「普遍的感謝」。何か特別な良いことがあったから、何か得することがあったから感謝するのではなく、常に感謝の気持ちを抱いている脳の状態を作っていく。
岩本さんも双雲さんも、「普遍的感謝」を怠らず、RAS機能を使って、
脳に「感謝意識」をもたらしている。
「有難う」が飛び交う波動に誘われて、朝から300人超えのルームになった。
(笑顔のステキな岩本さん)