北斎尽くし 圧倒の展覧会 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

まさに「北斎尽くし」。

会場は、北斎で埋め尽くされている。

北斎ワールドに浸る感、満載だ。

 

20歳で浮世絵師としてデビューしてから、90歳で没するまでの70年間、常に挑戦を続けて、森羅万象すべてを描き尽くそうとした葛飾北斎。
「北斎づくし」は、北斎生誕260年を記念し、代表作である『北斎漫画』、『冨嶽三十六景』、『富嶽百景』の全頁・全点・全図が一堂に会する前代未聞の特別展覧会だ。

『北斎漫画』は、森羅万象を描いた全15編の絵手本。江戸の風俗、職人の作業の様子を始めとして、動植物、風景、建築、人物、故事から妖怪に至るまで、およそ3600図が生き生きと描かれている。

『富嶽三十六景』は、富士山を主題として描かれた大判錦絵の風景画。「凱風快晴」(通称:赤富士)や「神奈川沖浪裏」(通称:大波)は、世界中に知れ渡っている。

『富嶽百景』は、富士山にまつわる神話や伝説、歴史は古来から数多くある。それらを踏まえて四季折々の富士山の姿を描いた絵本。初編・二編・三編の3冊に計102図が収められている

 

壁面の大型スクリーンと、空間に設置された和紙製のスクリーンに、デジタルを駆使し、北斎の作品が縦横無尽に展示されている。庶民の生活、妖怪、自然、笑いなど、北斎が描きつくした江戸の世界へ誘われる。自分も、北斎の絵の中に紛れ込んだような気になる。

9月17日まで、東京ミッドタウンホールで。