間違えたっていいんだ | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

たんばことば磨き塾。

 

『教室はまちがうところだ』という絵本を読んだ。

「わかった人手をあげて~」「出来た人手をあげて~」と言われると、

手が挙げられなくなる。信夫少年もそうだった。

「わからないから」「出来てないから」「間違っているかもしれないし」

そう思うと、身がすくんだ。

この絵本は、17年前に刊行され32刷までいったロングセラーだ。

「教室はまちがうところだ。まちがった答えを言おうじゃないか」

「はじめから答えがあたるはずがないんだ」

「安心して手をあげろ。安心してまちがえや」

間違うことは恥ずかしいことではない。

間違うことを恐れてはならない。

何度も間違ううちに言いたいことの半分も言えるようになると、暖かいメッセージが伝わってくる。

〇か×で決めつけない。正解不正解以外の「別解」を認めてくれると、

応えるのが嬉しくなる。

この絵本を読んだあと、みんなに「間違い」について聞いてみた。

 

●違いはあるけど、間違いはない。

●間違い、ボタンの掛け違い、勘違いあっての人生。

●間違いは、進化中、成長中の証。

●間違いたくない自分がいた。正解を求める自分がいた。

●間違いをするはずがないと思っていた。

 だが、間違いを犯し、白い画用紙に黒い染みがついた。

 染みはどんどん増えていった。染みの点を線にしてみれば、

 間違ってナンボと思えるようになり、

 いい人でいたいと思わなくなれた。

 

間違いは、悪いことだと決めつけなければ、

間違いは、成長のエキスだと思えば、

間違えても、怖くなくなる。