「ビリギャル」ということばが独り歩きしている。
恩師・坪田信貴先生の著書や映画でブレイクしたが、
当の本人は戸惑いを隠せない。
もちろん、その名が知られ、講演にひっぱりだこになり、
恩恵も受けてきたが、「なぜ私なのか」「いつまでもビリギャルでもないだろう」という葛藤もあった。
小林さやかさん自身が、初めて書き下ろしたエッセイを読んだ。
彼女らしい「普段着のことば」で想いが綴られている。
彼女が「何者」でもないころから、自分と人と比較して落ち込んでたころから、母は「あなたは世界一幸せになれる子よ」と毎日言ってくれた。
タバコを所持していて学校から呼び出されたときも、母は「こんないい子はいない」と、いいとこ見つけが出来ない先生に物申してくれた。
「おまえみたいなクズ」呼ばわりした先生が、彼女の眠っていた「やる気」に火をつけたとも言える。そのタイミングで「ワクワクさせてくれる大人」坪田先生に出会った。これがまた功を奏した。
小林さやかさんの「キラキラ人生6原則」。
①ワクワクする目標を自分で設定する。
命令文では、人は変わらない。やらされて出来るものはない。
達成出来た自分を想像しながら具体的目標を立てる。
「櫻井翔くんに会いに慶應に行く」みたいな。
②根拠のない自信を持つ。
ビリギャルは奇跡じゃない。
死ぬ気で頑張ったけど、たくさん失敗もした。
でも、自己肯定感は半端なく、飛び込む勇気もあった。
③具体的な計画を立てる。
坪田先生のもと、どんな本を読み、何を暗記し、過去問のどこをおさらいしたらいいか、計画を定め、繰り返し取り組んだ。
④目標を周りに言いふらす
「絶対、慶應に行く」と自己成就予言を周囲に言った。
毎日、自分にも言い聞かせた。
⑤憎しみをプラスの力に変える。
父の暴言にムカついていたとき、坪田先生に言われた。
「人間の感情で一番強いのは憎しみ。それをプラスのパワーに変えてごらん」と。憎しみは、いつか感謝に変わる。ネガティブことばは能力を下げる(ゴーレム効果)。期待すれば人は伸びるピグマリオン効果。
いいこと探しの「20答法」は生きる知恵。
⑥コーチを探せ
坪田先生は、「勉強を教える」のでなく「能力を引き出し」てくれた。
勉強する意味と目的を自分で見つけさせてくれた。
自分で決めて、自分の意志で行動に移せた。
テーチではなくコーチ。自分の力で目的地へ行けるよう導く存在。
行動や行為で褒めるのでなく「存在」自体を褒める。
小林さやかは、「ビリギャルになった使命」を果たそうと考えている。
それは、これからの日本を支える若者たちが、ワクワクキラキラして生きていけるよう手伝うこと。彼らの未来のために働きたい。
ほんのちょっとの勇気と行動力、たくさんの人の応援される愛される人になれば、人生を自分で切り開くことが出来ると伝えたい。