昭和50年7月30日から8月28日まで、ほぼ1ケ月、
ヨーロッパに行った。
ローマ、ウィーン、ハイデルベルグ、パリなどを訪ね、
エジンバラに2週間滞在した。
明治学院大学3年生の夏である。まさに青の時代だ。
22歳のこの時に、海外で見聞を広めたことは、とてもよかったと思う。
それぞれの土地で、心に残ることはあったが、
やはり、2週間もいたスコットランドは、忘れがたい。
スコッチ、タータンチェック、バグパイプ、蛍の光…
スコットランドゆかりのものは、日本にも馴染み深い。
中世の面影を色濃く残すエジンバラ城は、中世の騎士がそのまま住んでいそうな気配だ。ヨーロッパは新しい建物の建設には厳しい制限があり、文化財が大切にされてきた。築800年を超える家に住む人もいると聞く。
このエジンバラ城で、毎年夏に繰り広げられる国際フェスティバルの催しのひとつTATOOも見た。寒さと感動に震えながら。8月なのに日本の12月の寒さなのだ。スコットランド近衛兵のバクパイプ演奏や、各国の民族舞踊などを堪能した。
この時の見聞録を大学の学生新聞で10回にわたって連載した。
例によって、青い文章だが、その時の感動がストレートに伝わってくる。長時間の飛行機旅がトラウマになり、このあと海外には一度も出かけていない。だが、22歳のこのタイミングで1ケ月も海外体験をしたことは有形無形に大きな収穫があった。
(一緒に旅した仲間たちと。一番左がムラカミ。
アビーロード近くでビートルズを気取って)
(春日誠のペンネームで学生新聞に
西方見聞録を連載)