「有難う」ってなんだろう | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

川越ことば磨き塾第3期スタート。

新たな仲間も加わり、新たな気持ちでのぞんだ。

開口一番、幹事役の原田里枝さんが、素適な話をしてくれた。

寒い朝、愛犬に向かって「きょうから新たなことば磨き塾」って

口にしたら、心が温かくなったという。

「時間も削るではなく、時間を作るですね。時間を作ってお集まりいただき有難うございました」と挨拶。

 

みなさんに、

「有難う」ということばを、どんな風に使っているか聞いてみた。

話のきっかけ、困ったときのつなぎ、雰囲気をよくする、

距離が縮まる、緩衝材になる、受け入れる…

有難う効果の受け止めはまちまちだ。

「キムタクやサユリストと同じような、馴染みのある日本のキーワード」

という人もいた。

だが、実際に有難うを口にしているかと言うと、さにあらず。

言わなくてもわかると思い、言い惜しんでいることが多い。

 

そこで、「有難うの神さま」小林正観さんのことばを紹介した。

「朝起きて、有難うを100回言うと、

脳は有難うを言いたくなる現象を100個探し出そうとする」

有難うを言いたくなるような現象が起きているわけではないのに、

なぜ有難うなのか、脳はその理由を探ろうとする。

目にするものすべてに対して「有難う探し」をする。

「つらい」「悲しい」「つまらない」と言えば、脳はその理由を探す。

「有難う」を言い続けたら、脳はずっと「有難う探し」をしているから、

感謝神経が磨かれていく。

小林さんのことばを紐解きながら、そんな話をした。

 

「有難う」の対極にあることばは「あたりまえ」

あたりまえにあることも有難いこと。

あたりまえのことは一つもない。

そのことを脳に認識させるための「有難う」ということば。

言い惜しみしないで、

何が何でもどんなことにも「有難う」を言っていれば、

嬉しい人生が送れるはずだ。

 

自分の身体の一つ一つに、あやすみを言う

チンパンジーの物語「おやすみ、ぼく」を朗読。

人生よかったカルタをしてもらう