NHK後藤繁榮アナウンサーといえば、「きょうの料理」の顔。
もう20年も、ダジャレを飛ばしながら司会を続けている。
「地球ラジオ」も14年間担当していた。
そして、いま「ラジオ深夜便」も6年目に入る。
後藤さんとは、初任地富山で3年間一緒にいた。
お酒も飲まないのに、宴会芸の南京たますだれは絶品だった。
「富山市の水道局のものですが、お宅の水洗トイレの水、流れていますか?」と、声色を使って電話してきて、すっかりその気にさせられたことがある。茶目っ気のある人だった。
その温和な人柄で、悩める新人アナウンサーは、よくなぐさめてもらったものだ。
後藤さんが、たまたまNHK京都文化センターで、ボクの講座がある日に「ラジオの魅力」というテーマで講演するというので、内緒で聴講に行った。だが、すぐ見つかり、檀上に呼び出されてしまった。
講演終了後、しばし旧交を温めた。積もる話は山のよう。
68歳と66歳。お互い年を重ねたが、話しているうちに、時計の針は、
40年前にすぐ巻き戻る。
後藤さんは9人兄弟の末っ子。明治生まれのご両親が「人の役に立てる人になるように。多くの人を『繁榮』させるように」という願いを込めて名付けられたそうだ。アナウンサーという仕事は、まさにうってつけだったのだ。
(後藤繁榮アナウンサーと)
(ボクの講座の生徒さんと)