横浜市青葉区に、おせっかいが大好きな人が営む不動産屋がある。
青葉台駅から歩いて10分くらいのところに、
桜台ヴィレッジという築50年のマンションがある。
傾斜した地形をうまく利用して建てられた魅力的なデザインの建物だ。
世田谷美術館などを手掛けた内井昭蔵の作品だ。
そのマンションの一角に、その不動産屋はある。
「アオバ住宅社」という。
代表は斎藤瞳さん。その名の通り、キラキラした瞳の持ち主だ。
オフィスというより、集会場という感じだ。
実際、賃貸契約のためだけでなく、
よもやま話や人生相談の寄り合いの場にもなっている。
生活保護を受けている人、高齢の一人暮らし、夫のDVから逃れているシングルマザー・・・
いわゆる「ワケアリ」の人たちの家探しのとことん付き合い、大家を熱意で説得し、契約にこぎつけたあとも、アフタケアを怠らない。「一生のおつきあい」「仲介してからがつきあいのはじまり」「地域とのつながり」をモットーにしている。
掛け値なし、屈託なしの姿勢が、人間関係に壁を作らない。みんなの心の扉を開いていく。
なぜ、こうまでおせっかいなのか・・・。
本人曰く「人からほめられたい。人に喜ばれたい」欲求が人一倍強いのだそうだ。小学校で児童会長、中学で生徒会長、高校で生徒会副会長、そしていまはPTA副会長もしている。昔から、人の役に立ちたい性分なのだ。
小4、小2、小1の男の子3人の母。子どもに「自分の生き方」を見せたいと思っている。先日NHKの番組に出演したら「うちの母さん、テレビに出たんだ」と自慢して歩いているそうだ。
中途半端ではなく、本気のおせっかいは筋金入りだ。
おせっかいのためには、回遊魚のようにじっとしていられない。
(斎藤瞳さん)
(桜台ヴィレッジ)
斎藤さんには、文化放送『日曜はがんばらない』の
ゲストにも来ていただいた。
放送は、6月2日(日)10:00からの予定。