NHKと名のつく場所で、お仕事するのは7年ぶりだ。
NHK京都文化センターからお呼びがかかった。
事務局の南出さんは、ボクのラジオ番組をよく聞いてくれていた。
だが、NHKを辞めたことを知らなかったらしい。
京都新聞で偶然発見し、依頼がきた。
「古巣」からの依頼は、率直に言って嬉しい。
今回(24日)の特別講座のテーマは、「伝える 伝わる」。
70代から10代まで、幅広い世代が参加してくれた。
みんなで「伝える」と「伝わる」の違いについて考えた。
伝える~自己満足
伝わる~双方の安心感
伝える~相手を特定しない
伝わる~相手の反応がはっきりわかる
伝える~故意にわからせる
伝わる~自然にわかる
伝える~結果は関係ない
伝わる~成功した結果
伝える~一方的に言っただけ
伝わる~腹に落ちて理解された状態
「聴くこと」に徹すればいいのだが、ほとんど聴いていない。
だから、発したことばは行き場を失い、宙をさまよう。
コミュニケーションはそう簡単に成立しない。
だからこそ、全身を耳にして全力で聴くようにすれば、
ことばを受け止めることが出来る。
「聴くこと」で大切にしていることも、みんなで考えた。
「途中で話の腰を折らない」
「相手が言葉を探しているとき助け舟を出す」
「話の肝は何か考えている」
「自分の中で整理しながら聴く」
「威圧感を与えないように笑顔で聴く」
「ひとことひとことを大切に受け止める」
「相槌をうつ」
どれもこれも大切なことばかり。聴き上手が多いようだ。
NHK京都文化センターで4月から定期講座「全力で聴く」を開講する。
参加者と、聴くことに磨きをかけあいたい。
2時間があっという間、
参加型で楽しかったと嬉しい感想もいただいた。
生まれ故郷の京都で、世話になったNHKで、
御恩返しが出来ることが嬉しい。