たんば女性STORYの収録。
今回は、紙を超えた紙に賭ける女性を招いた。
矢本章子さん。
丹波市で50年あまり、「紙加工」を扱ってきた柏原加工紙株式会社の
企画開発、広報、営業、その他もろもろを担う。
社長は父だが、特別扱いはしてくれない。
彼女は、最初から、父の仕事を手伝うつもりがあったわけではない。
幼いころから、図工の時間に、物を作るのが好きだった。
柏原高校では、美術部に属し、彫塑が得意だった。
大阪芸大陶芸学科に進み、陶器のオブジェに惹かれる。
陶器なのに、メタリックな感じのする造形に挑んだ。
一見、清楚な印象だが、内なるマグマがあるようだ。
さらに大学院で学んだあと、金沢の工房で修業を積む。
伝統工芸と最先端アートに触れ、引き出しを増やす。
そして、丹波市にUターンし、
氷上支援学校で3年間、美術教師として、無邪気な子どもたちから、
作品作りの楽しさを教わる。
ようやく、父の会社に就職。
新たな販路を求めて、新たな紙を製作することになり、
これまでのアート経験を求められたのだ。
土で培ったことを紙に生かすことになったのだ。
(矢本章子さん)
↓矢本さんが開発に携わった製品
手塩にかけた紙~teshio paperというブランドには、
彼女のアイデアを具現化する「職人技」が必要だ。
ベテラン職人と試行錯誤を重ねながら、作り上げていく。
地道な「ものづくり」、諦めない姿勢は、
土を相手にした経験で、しっかり持ち合わせている。
紙と紙を貼り合わせる。
紙に蝋を染み込ませる。
紙に凹凸をつけて型を浮き上がらせる。
決められた寸法に裂く。
一つ一つの工程に熟練の人の手を加え、
「紙を超えた紙」を作り上げていく。
ランチョンマット、ラッピング、ブックカバー、封筒・・・
用途・販路の可能性は広がっていく。
「紙」の話をする彼女は、実に楽しそうだ。
矢本さん出演の『たんば女性STORY』は、
FM805たんばで、2月20日、27日20:00~放送予定。
アンコールは、その週の土日10:00~。
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