天の岩戸を開けるインタビュー | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

昨日は、ことば二本立て。

午前中が、朗読塾で、午後はことば磨き塾。

真摯に向き合うからエネルギーは消耗するけど、

「ことばたち」と向き合う嬉しい時間だ。

ことば磨き塾は、塾長インタビュー。

みんなで考えたテーマは「夏」。

ムラカミの夏を聞いていく。

 

東京ことば磨き塾には、

この4月から22歳の村上雄飛くんが入ってきた。

大学に行かず、俳優を目指している、

目が涼やか。意志のある声。爽やかな好青年だ。
彼のインタビューには構えがない。
サラリ…フワリ…、聞こう聞こうとしてこない。
相手に身を委ねるのがうまい。
「蚊に刺されるとイヤですよね~」
「かゆいですもんね~」

「蚊帳・・・あ、知ってます。トトロに出てた」

「気合いで蚊を寄せ付けないようにしてるんです」

何気なく蚊の話を持ちかけ、

墓参りと蚊のエピソードを引き出し、

蚊帳や蚊取り線香の昔話も引き出した。

笑顔で、短いリアクションで、共感してくれる。

塾長のトビラは、かなり開いた。

 

インタビューは、天の岩戸開きに似ている。

アメノウヅメが裸踊りを見せて、

アマテラス何だか面白そうだと思わせ重い岩戸を開けさせた故事。

あの手この手で、「心の岩戸」を開けていくのだ。

無理やり開けようとしても開かない。

相手に開けさせるには、

相手の警戒心を解き、相手の緊張をほぐす必要がある。

自分だけ裸になっても、相手が裸にならないと、

同じ風呂に入れない。

ムラカミくんには構えがないから、ボクも構える必要がなく、

ほどよい湯かげんを作ってくれるので、のぼせることもなく、

長湯をしてしまった。

 

(村上雄飛くん)