ボクの主宰する「朗読塾」は、自分以外がみんな先生。
お互いの朗読を聞いて、気づいたことを指摘しあう。
この指摘が、実に的確なのだ。
みんな思い思いの素材を持ち寄る。
小説、民話、絵本、詩、エッセイ…、いろいろだ。
いろんなジャンルの朗読が聴ける。
素材の選択や朗読に人柄が出る。
朗読に大事なことは「一人ブレスト」。
簡単に納得しない。
面白く楽しい絵本を「難しいと感じる」という人がいたが、
「難しい」と感じることは、むしろ大切なことなのだ。
様々な想いを重ねながら、あれこれ想像してみる。
いきなり声を出さず、「黙読」を繰り返す。
アクセルとブレーキのタイミングを考えないと、
ワンパターンの読みになる。その「さじかげん」を意識する。
その「さじかげん」は、「間」の取り方ひとつで決まる。
没入することも大事だが、
読み手がのめり込みすぎると、聞き手は置いていかれる。
かといって、淡々としていては、ことばが素通りする。
ことばは粒立てねばならない。
「黙読」は、そんなこんなを考える時間。
いきなり「音読」しないほうがいい。
「音読」すると、声にとらわれて、内容がわからなくなる。
そうして、「声」に出したら、「一人ブレスト」の成果を信じて、
自分の「声」に一任するのがいい。