ひょうご子ども読書活動推進フォーラムに招かれ、講演してきた(神戸市勤労会館)。
要するに、子どもの読書離れを食い止める方策を、みんなで考えようというのだ。
兵庫県内5ケ所で、地区フォーラムを開き、きょうは締めくくりの全県フォーラム。
午前中のボクの講演のあと、午後からは、ビブリオバトルも行われる。
ボクの講演テーマは、「本には、ことばの引き出しがいっぱい」。
読書家でもないボクが、読書を語る資格はない。
だが、無類の本好きではある。
書店にいる時間が大好きだ。
書店の陳列棚で偶然とは思えぬ出会いが楽しくてならない。
本は、あっという間に想像のツバサを広げて未知の世界に誘ってくれる。
知らない土地に行ったり、歴史上の人物に会えたり、
自分の背丈を縮めて幼いころに戻してくれたり・・・。
自分を豊かにしてくれる宝箱だ。
宝箱には、自分の人生を導いてくれる「ことば」が入っている。
その「ことば」を腹に落とし、自分の引き出しにしまう。
そして、宝の持ち腐れにしないで、時に応じて、引き出しから引っ張り出して使う。
きょうは、用意したムラカミ書店の書棚から本を選んで朗読しながら、講演した。
事前アンケートも紹介しながら進めた。
はじめて読んだ本は・・・
「桃太郎」「一寸法師」「浦島太郎」「かぐや姫」「安寿と厨子王」
「アリババと40人の盗賊」「アラビアンナイト」「おやゆび姫」「マッチ売りの少女」
「小公子」「若草物語」「小鹿のバンビ」
「いないいないばあ」「はじめてのおつかい」
日本昔話、名作童話、ロングセラー絵本、みんなが知っている本のタイトルが次々出てきて、
会場も、「その本知ってる」「その本読んだ」の納得のうなづき顔ばかり。
中には、本が身近にある環境ではなかったので、
「小学校1年生の国語の教科書」という人もいた。
ボクも真新しいインクの匂いがある教科書は好きだった。ただし4月だけ。
ちなみに、ボクが初めて読んだ本は、「伝記 野口英世物語」。
すごい人がいるもんだと感心したものだ。
人生を変えてくれた本は・・・
「堕落論」~世の中の見方をひっくり返してくれた。
「十二番目の天使」~教師をしているが、大病したとき生徒から送られた本。
「いちご同盟」~子どもから大人への架け橋のような本。
「星の王子さま」~読む時期によって全く違う視点を与えてくれる。
ちなみに、ボクは、まだそこまでの本に出会っていないかな。
子どもに本を読め読めというのは、かえって逆効果になる。
まずは、大人が夢中になって読み耽っている姿を見せる。
共感してほしい本は、読んだあと、リビングにさりげなく置いておく。
一冊の本で、親子ビブリオバトルが出来たらいいかもね。
(ボクを紹介してくれた尼川洋子さんと、
兵庫県教委の担当・谷昌亮さん。
谷さんは、桂枝雀さんそっくり)
)