静岡県焼津市で「次の世代に伝える大切なこと」というテーマで講演してきた。
焼津市男女共同参画・人権フォーラムに招かれた。
焼津・藤枝・島田の3市を「志太地域」という。
昔、このあたりは志太郡といった名残りだ。
「志太」とはいい名だ。志が太い人が多いのだろう。
依頼された色紙に別々の5文字を書いたのだが、
1枚、「太」を大きめにした「志太」と書いた。
声を出して笑う人、うなづく人、手をあげる人が多く、
会場のノリもよく、話しやすかった。
「有難う」の反対ことばはと問うと、「あたりまえ」と即答した人がいた。
どの会場でも答えられた人がほとんどいないのに、なぜかと思ったら、
静岡の田辺市長が、よく引用されるそうだ。
あちこちで普及していくと嬉しい。
「おはよう」と挨拶、「ありがとう」と感謝、「いただきます」で命への想い。
ことばは、口に出すことで、自分の細胞に行き渡る。
率先して、ことばにすることで次世代に伝わる。
「おかげさま」を聞いたことのない大学生が現実にいる。
伝えてこなかった我々の責任だ。
朝起きて鏡の中の自分に「おはよう!」。
ひとりで食事するときも「いただきます!」。
どんなことにも何が何でも「ありがとう!」が口癖になっている。
自分に嬉しいことばかけをしている、そんな大人の姿を子や孫に見せることが、
口やかましく「こうせい、ああせい」ということより、よほど効き目があると思う。