この本を読んで、自分の考えていることの再確認が出来た。
後押しをしてもらっているような気になった。
『暮しの手帖』前編集長の松浦弥太郎さんも、「ありがとう」をことのほか大切にしている。
特に「昨日のありがとう」だ。
その場で言うのは当然だが、翌日にも「ありがとう」を重ねることを推奨している。
食事を御馳走した翌日、顔を会わせたとき、
なにごともなかったような顔をしている若い人が増えてきた。
「昨日はありがとうございました」と、翌日改めて礼を言うのが大切と、松浦さんが説く。
すぐ会えない人には、一筆書いて投函する。
「ありがとう」は、いくつも重ねてもかさばらないと、松浦さんは言う。
松浦さんは、お便りの書き出しを「ありがとう」で始め、「ありがとう」で締めくくる。
いやな思いをしたときも「ありがとう」を口にすれば、学んだことに対する感謝がわく。
すべてのことを丸くしてくれる魔法のことばだ。
何かトラブルがあったり、傷つけあったり、お互いに気持ちを波立たせることがあっても、
すべてを丸く包み込んでくれる。
自然と「ありがとう」という感謝のことばが、たっぷりと浮かんでくるような毎日を送りたいと、
松浦さんは、この本を締めくくる。