紀の川市で「椿姫」 | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

オペラぺらぺらコンサートは、数えて7回目になる。

今回は、和歌山県紀の川市での開催。

紀の川市は、フルーツ王国。いま時期は、桃からイチジクへの移行期。

ほかにも、柿、みかん、イチゴ、キウイ、はっさく。

文字通り、紀の川がもたらす豊かな大地と気候の産物だ。


猛暑の中、会場の粉河ふるさとセンターに250人あまりが来てくださった。

このうち、初オペラという人が半数くらいだった。

ナビゲーター役のムラカミが、ぺらぺらとウンチクを語ることで、

初めての人も気軽に楽しめるという試みだ。


演目は、ヴェルディの名作『椿姫』。

高級娼婦ヴィオレッタに道ならぬ恋をした青年アルフレード。

2人の仲を引き裂こうとするアルフレードの父ジェルモン。

3人3様の複雑な感情がうごめく。

ジェルモン役のバリトン歌手、須藤慎吾さんは、地元・和歌山県田辺市出身。

陸上競技や空手をこなす体育会系。

趣味のバイクで、東京から会場入りしたワイルド系でもある。

アルフレード役のテノール歌手、望月哲也さんは、

東京・府中市の中学校時代、先輩の天羽さんは憧れの存在だった。

小学校・中学校時代は、野球に熱中していた。

フトメン、太目の男子5人組で『イルデーヴ』を結成して、

クラシックから演歌まで、迫力ある歌声を披露している。

ヒロイン・ヴィオレッタ役のソプラノ歌手、天羽明惠さんとは、

知己を得てから20年あまり。天まで届くような澄み切った歌声、

恵まれた明るさで、チームを引っ張り、聴衆の心をわしづかみにする。

公演台本、舞台監督、ムードメーカーもこなすマルチな人だ。

そして、ただ一人出ずっぱりのピアニスト古藤田みゆきさん。

まるで一人オーケストラ。すべての楽器の役割を弾きこなしてしまう。


「いいとこどり」のダイジェスト、1000円という格安の入場料、

選りすぐりの歌声・・・

天羽一座の公演に、オペラ初体験の人たちも満足してくれたようだ。



(右から、須藤さん、天羽さん、望月さん、古藤田さん)


 



(本番前にサービストークをするムラカミ)



(紀の川のフルーツキャラクターぷるぷる娘)