震災後、初めて熊本に入った。
天草への道すがら、
宇土市や益城町で屋根瓦がブルーシートに覆われた家を何軒も見た。
きょうは、熊本城に立ち寄った。
震災後、崩落した石垣の映像を何度も見たが、
自分の目で確かめておきたかった。
目の当たりにして、ことばを失った。
熊本城は、4月の熊本地震で、大きな被害を受けた。
石垣の一部が6箇所以上崩落、
重要文化財の塀が長さ100メートルにわたって倒壊した。
天守・櫓の屋根瓦や鯱も落下した。
東十八間櫓と北十八間櫓が倒壊し、
隣の熊本大神宮の建物の屋根を突き破った。
全ての石垣、
およそ7万9000平方メートルのうち2万3600平方メートル、
50ケ所で石垣が崩落したりずれたりした。
文化庁の試算では、石垣の撤去や積み直しなどの作業に伴って、
1平方メートル当たり150万円かかると見込んおり、
総修復費用に354億円を要すると明らかにした。
瓦が落下した天守や倒れた櫓・塀などは
まだ被害の全容が分かっておらず、修復費用の試算はされていない。
熊本城が、もとの姿に戻るまで、どのくらいの年月がかかるのか、
見通しがたっていない。
熊本のシンボル熊本城の復元なくして、復興はありえない。