この人には、少しも気負ったところがない。
やっていることは、バリアなくグローバルなのに、
大げさにアピールしない。
じんわり、やんわり心に届く。
今回、久しぶりにご一緒したので、
いただいた本を読み、改めて、この人のやっていることの幅の広さに驚いた。
分厚い本ではないが、この1冊に「庄野真代」が凝縮されている。
庄野さんは、
「出来るかもしれない」と「出来ないかもしれない」は同じことだと考えている。
だから、出来る可能性のあることは、やってみる。
やってみて出来なかったら元に戻ればいいと柔軟だ。
やらないでいて「今がつまらない」というくらいなら、やってみたらいいと勧める。
常に「○○デビュー」の人生を歩んできた。
45歳にして花の女子大生。スキー、スノボ、マラソン・・・。
新しことには、新しい発見がある・
人には、絶対、自分に合う得意なものがあるはず。
自分も知らない自分と出会うのは楽しみだ。
未熟児で生まれ、大きな手術も経験した病弱な少女時代を送った。
その内省的な時代のおかげで、
「自分の身体から発する声に敏感になれた」という。
自分の声に素直に生きてきた。
「いいカンジ」にしようと努めるクセがついた。
庄野さんが迷わず愛読書NO.1にあげるのが『少女ポリアンナ』。
ポリアンナの「よかった探し」は、庄野さんに大きな影響を与えた。
「どんなに最悪だと思えても、見方を変えれば、必ず一筋の光は見える」
「お金と違い、善意や好意、愛情は、人にあげればあげるほど増えていく」
この本から受けた影響が、「国境なき」活動の原点ともいえる。
ヒット曲を出して、いわば「売れっ子時代」に、あえて歌手活動を休み、
海外28ケ国の旅に出る。
旅が心の枠を外してくれた。
「こうでなければいけない」という思い込みを取り払ってくれた。
「先入観が壊れていく瞬間は、一回一回が新鮮な体験だった」と振り返る。
身の回りで起こるすべての出来事が、
そのまんま感性で受け取れるようになった。
順応性が矛盾を変えていくと思えた。
この本からは、前だけを向いて歩いていく勇気をもらえる。